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1600.編集は正確に。 投稿者:やずみ  投稿日:11月 9日(木)06時41分25秒

>早見裕司さん、

いえいえ、私もはっきり覚えてませんので同じく間違いであったさいはご容赦を。
きっかけの話はもしかすると噂の変容かもしれませんが(初耳でした)、「被爆星人」カルタの話は他でも聞いたことあるので信憑性は高いです。そうだとするとまあ出版規制問題その他よりもまずそもそも「制作者も言うとらんのに勝手にヤバいネーミングすんなっ」ってのが来ますわな。他の方々の言い分は真摯に受け止め考えなくてはなりませんが、これはまあ別でしょう。

1599.これはこれは 投稿者:早見裕司  投稿日:11月 9日(木)06時25分04秒

>やずみさん

 私もなにぶん、詳しい記憶が薄れておりますので、まちがいがあるかもしれ
ません。お許しを。
 そのきっかけの話ですが、そうだとすると、いくつかの出版規制問題と同じ
ような感を抱かざるを得ないのですが、社会問題を論じるのは私の任ではない
ので、やめておきましょう。

http://www.hayami.net


1598.『怪奇』好きです。 投稿者:やずみ  投稿日:11月 9日(木)06時23分44秒

>田辺正幸さん、

「狂気人間」の場合は確かまず「キ○○イ」って言葉が何度も出てくるのが拙いって話になったのでは。それでLDの例の「狂気人間スペシャル」のカバーでトドメをさされたというのが濃厚。なにせ真ん中にドーンと狂気人間の画ですからね。もちろん人を故意に狂わせるという悪夢のような犯罪というネタも問題視されたのでしょうが…。あの盤だけ廃盤が早まったと聞いてます。おかげであれが買えなくて非常に悔しい思いを…。
「死に神の子守歌」は良かったですね。いわゆる童謡殺人っぽいところがあって(正確には違うけど)、内容も横溝テイスト。他に「霧の童話」なんかも殺人は起きないけど同じく横溝風な怪奇ミステリの味が。『怪奇大作戦』はどれもこれも殆どが大好きです。これが最後とDVDで全話出してくれないかなぁ(「狂気人間」込み)。

1597.血を吐きながら続ける哀しいマラソン 投稿者:やずみ  投稿日:11月 9日(木)06時08分51秒

>早見裕司さん、

私の記憶も年々ボケたおしてるんで正確とは言えませんが、スペル星人は地球の原爆とは関係無かったのでは? 中学だか高校のころにどこから流れて来たか知りませんが自主上映会でビデオで見た事があります。
自分の星で核?戦争がおきて後は死滅するだけ、助かるためには健康な地球人の血(だったか白血球だったか)が必要なので盗みにやってきた。怪しげな腕時計を配り、それを付けた者が倒れていくのでウルトラ警備隊が調査に乗り出す(今でも覚えてますが背広姿のフルハシらがばっと服を脱ぎ捨てると警備隊の服になってて「ウルトラ警備隊だ」って言うシーンが笑える)。結局正体がバレてセブンと例により一問答あって巨大化対決、負けたスペル星人は去って行き、一巻の終わり。
どうやら実相寺監督だったようで凝った演出と画づくりだった覚えがあり、シナリオもミステリータッチでいい出来でした。

ところで今年になって聞いた話ですが、そもそも欠番となった背景には時代の問題もあるでしょうがちょっとしたきっかけがあったそうです。なんでも放映では特に原爆とは描かれず(と思うが失念)あの独特なボディデザインのみでした。まあTV放映にあたってそれくらいは当然ですが、ギエロン星獣の話とかと同様の戦争や核反対の暗喩だったわけですね。当時はそれで問題なく通り抗議も特になかったそうですが、ある雑誌の付録のカルタで副題に「被爆星人」と書かれてたのをある中学生の少女が見つけ、なにげに父親に言った。その父親が原爆問題絡みの人だったかで一気に問題化したということです。そうして欠番。
気持ちは判るが物語のテーマについて木を見て森を見ずな気もしないでもない…さりとてテーマを描くにあたってそもそもの設定で配慮が欠けていたというのも確かでしょうね。演出等、実際の映像の完成度が高いだけに残念な話です。

1596.「エルおおさか」への案内図です 投稿者:芦辺 拓  投稿日:11月 9日(木)01時53分32秒

 偶然見つけたので、下にリンクしときます。

http://www.mmjp.or.jp/jawhm/osaka/osaka1ma_jp.htm


1595.今週末の公開講座 投稿者:芦辺 拓  投稿日:11月 9日(木)01時26分54秒

 さて、小生が以前、堀晃さんや柴田よしきさんと公開講座をやった大阪シナリオ学校で、今週末、以下のような企画がありますので、ご都合が合えばぜひおいでください。

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森奈津子氏来阪!

『小説入門(仮題)』

作家 森奈津子氏 + ゲスト講師

11月11日(土)18:30〜20:30

エルおおさか5F研修室2号室(「エルおおさか」は正式名が大阪府立労働セン
ター、京阪・地下鉄谷町線の天満橋下車、西に徒歩5分、06-6942-0001)

料金 1,000円(当日受付でお支払い下さい)
(教室のスペースにより先着60名とさせていただきます)

※予約は入りませんが席が先着順のため開始時間前にお越し下さい。
万一、参加者多数の場合はお断りすることがございますのでご了承下さい。

《公開講座参加される方へ》
 事前に森奈津子氏の著書『西城秀樹のおかげです』(イースト・プレス、16
00円)と、アンソロジー『異形コレクション7 チャイルド』(廣済堂文庫、
762円)に発表された短編「一郎と一馬」(e−NOVELS、100円)な
どを、できるだけ読んでおいてください。http://www.e-novels.net/
------------------------------------------------------------------------

 なお、シナリオ学校のページは下記。

http://www.scenario-net.com/


1594.「アシベくんとレイトくん」 投稿者:田辺 正幸  投稿日:11月 8日(水)23時47分34秒

さあ、今日は二階堂さんが話を振ってくれたから、心おきなくレトロな話題で盛り上がれるぞ〜。
「これからの三十分間、貴方の眼は貴方の身体を離れて、この不思議な時間の中に入ってゆくのです……」(石坂浩二調で) 

放送コードに抵触するなどの理由で、再放送されなかったり、ビデオにならなかったりする昔のテレビ番組は多いですね。
話題になっているウルトラセブン第十二話以外にも、同じ円谷プロの「怪奇大作戦」第二十四話の問題作『狂気人間』、必殺シリーズ第一弾「必殺仕掛人」第二十八話の『地獄に送れ狂った血』などがあったと記憶しています。あ、テレビアニメ「妖怪人間べム」の第四話は初回放送時は『せむし男の人魂』でしたが、現在は単に『人魂』となってLDに収録されています。

それにしても「ウルトラセブン」は特撮技術のみならず、人間ドラマの部分でも佳作が多いですね
。少女時代の松坂慶子が出演していたことで話題になった『悪魔の住む花』、地球人こそが侵略者であるという衝撃的な逆説の『ノンマルトの使者』、ロボットと人間の立場が逆転する恐怖を描いた『第四惑星の悪夢』。でも私が一番偏愛するのは、地球侵略の斥候員として地球に潜入しながら母星に見捨てられ、ひっそりと命を絶ったマゼラン星人の少女・マヤの哀しい運命を描いた『盗まれたウルトラ・アイ』でしょうか……。この作品はトム・ゴドウィンの名作『冷たい方程式』を彷彿とさせる、胸が締めつけられるような切ない佳篇でした。

「怪奇大作戦」では、第五話の『死神の子守唄』がミステリ・テイスト満載の作品。何とこの作品では『童謡殺人』がテーマになっています。円谷プロの作品では他にも「マイティ・ジャック」の第七話『月を見るな!』がガチガチのフーダニット物でお薦めですよ。

そう言えば、京極夏彦さんは自他ともに認める「必殺シリーズ」の大ファンで、シリーズ第一作の「必殺仕掛人」から最終作の「必殺仕事人・激突」まで一本も欠かさずに見ていたとか……。実は私も「必殺仕置人」「必殺仕置屋稼業」「必殺仕業人」「新・必殺仕置人」の全話収録のボックスLDを持っていたりします。

そうそう、二階堂さんのHPで本格ミステリ作家クラブ総会の写真を拝見しました。う〜ん、相変わらずダンディなお姿で……。
ぶわははははは。芦辺さんと二階堂さんの「やおい本」ですか。それはぜひ読んでみたいような…
…。御手洗・石岡コンビに対抗して『アシベくんとレイトくん』という四コママンガを、河内実加さんに描いてもらいましょうか……。

1593.すみません! 投稿者:エイロク  投稿日:11月 8日(水)23時20分58秒

 ついつい口が滑ってしまいました。っとこれ以上書くと、また何かネタバレしてしまいそうなので、このあたりで(笑)

1592.これはどうも 投稿者:芦辺 拓  投稿日:11月 8日(水)23時11分36秒

>早見さん
 これはさっそくにありがとうございました。実はその12話は子供心に特に印象深い話だったので、のちにその話を聞いて大変驚いたものです。二階堂さんには別に調べた結果をメールしておきました。

>ランプさん
 こないしたらよろし(???)
 

1591.お答えします 投稿者:早見裕司  投稿日:11月 8日(水)21時44分24秒

>二階堂さん

「ウルトラセブン」の12話は、「被爆者星人」というネタで、地球の核実験
に合って被爆したスペル星人が、地球へ復讐に来るものでした。宇宙人のデザ
インもケロイド状になっており、被爆者団体から抗議があったので、欠番にし
てしまったのです。かなり早期にあったことなので、今では知られていないの
でしょうね。

http://www.hayami.net


1590.掲示板 投稿者:アセチレン・ランプ  投稿日:11月 8日(水)21時09分54秒

>芦辺先生

意味なく掲示板を作ってしまいました。
どうしたらいいのかな。

http://www80.tcup.com/8008/12ay7hy69.html

1589.これこれ 投稿者:芦辺 拓  投稿日:11月 8日(水)18時04分59秒

 ああ、言ってるそばからネタバレ……。エイロクさんにこれ以上ばらされないうちに『不思議の国のアリバイ』を読みましょう、みなさん!

>二階堂さん

 3日はお疲れさまでした。僕らがホテルに引き揚げたあとも、カラオケなどでけっこうみんな大暴れだったようですね(特に女流作家の皆様)。お尋ねの件はあまりくわしくないので、調べて書き込むかメールしときます。

 おっと、いけない。芦辺拓と二階堂黎人が同じ宿だったなんて同人誌でも作られちゃヤバいぜ(誰が作るかい!)。


1588.ウルトラセブン 投稿者:二階堂黎人  投稿日:11月 8日(水)13時18分17秒

芦辺さんに訊くのが、一番良さそう。
「ウルトラセブン」の第12話って、どうしてビデオ化されないんですか。差別もの?

1587.二つの「天王寺公園」(笑) 投稿者:エイロク  投稿日:11月 8日(水)07時06分58秒

 そうでした、そうでした。作中「天王寺公園」は二ヶ所あったんですねよ!私がよく行ったのは、森江さんの地元・そして私の地元、大阪の「天王寺公園」です。
 最近は(と言っても4、5年になりますか)天王寺公園付近もフェスティバルゲートができて少し変わったような気がしますが、実際はどうなんでしょうね。

 さて、森江さんの事件簿では地元大阪の様々な場所が登場して嬉しいのですが、次回作ではどこで活躍されるのやら。
(管理人注・書き込みが『不思議の国のアリバイ』ネタバレ要素を含むため、独断により書き込み全体を伏せ字とさせていただきました)

1586.おお、千客万来 投稿者:芦辺 拓  投稿日:11月 8日(水)00時18分26秒

>エイロクさん

 『不思議の国のアリバイ』へのご感想をありがとうございます。天王寺公園……はてさて、どちらのでしょう?(って、これもネタバレ?)あの作品で舞台にした日暮里、谷中かいわいを本格ミステリ作家クラブ設立総会の翌日、久しぶりに歩きましたが、何ともいえずいい雰囲気でした。

>弓納さん

 『怪人対名探偵』にわくわくしていただいたとのこと、最大のほめ言葉としてありがたく御礼申し上げます。
 いえいえ、それこそが布教活動なのです。僕も以前は、自著を人にあげるため書店で買い求めるとき、「待てよ、ここでオレが本棚から抜いたら、店頭から消えて人目に触れなくなってしまうかも」などと変なことを考えたものでした。『地底獣国』その他の感想もぜひぜひよろしく!

>田辺さん

「チェックメイト78」の話題とは、また人をレトロな世界へ引っ張り込もうとされてからに。萩尾みどり扮する宮城刑事(『鮎川哲也読本』のために下の名前を調べたのですが、わからんかった)はよかったですね。『死体の冷めないうちに』の蒔岡久美刑事とか、あとひょっとしたら新島ともかなどのルーツかもしれません。
 産報の件、なるほどそうでしたか……。

1585.長文にて失礼いたします。 投稿者:田辺 正幸  投稿日:11月 7日(火)22時32分22秒

ぶわははははは。こんな所で「花山大吉」のテーマソングを聴くことが出来るとは……。
ネコの大嫌いな月影兵庫と、ピンチになるとシャックリが止まらなくなる花山大吉は、基本的にフェル博士とH・M卿のように同一のキャラクターだと思いますが……。
ちなみに私の通っていた小学校では、登下校の途中で蜘蛛を見つけると、焼津の半次になりきって「ぎゃ〜、蜘蛛だぁ〜!」と叫んで一目散に逃げるというギャグが流行っていました。(いつの時代じゃ!)
しかし、「花山大吉」の歌詞を芦辺さんに教えた方がキャリア官僚とは……。そういうさばけたキャリアがいるのなら、この国の将来もまだまだ捨てたものではないですね。
う〜ん、三十歳以下の方には全く理解不可能な話題だろうなあ……。
「三番館」のバーテンさんに、『ここはそういうマニアックなお話ばかりをする場ではございませんので……」(BY『田所警部に花束を』)とたしなめられないうちに、話題を変えることにしましょうか……。

成程。あれは東宝の「透明人間」でしたか。
言われてみると、私も「透明人間現わる」のLDのジャケットを店頭で見たことがありますが、ソフト帽にサングラスという典型的な透明人間スタイルで、ピエロの格好はしていませんでしたね。
それにしても、両作品とも特撮技術が円谷英二氏のものだとは……。さすがに日本の特撮技術の父だけのことはあります。

そうですか……。『盛装』は一度単行本に収録されているので、「本格推理マガジン」の規定からは外れてしまうわけですね。ここはひとつ「川島郁夫作品集」の刊行に期待することにしましょうか……。
それにしても、『妻恋岬の密室事件』は産報社の「密室殺人傑作選」を始めとして、結構いろいろなアンソロジーに採られているのですから、「密室探求」ではぜひとも『盛装』のほうを残しておいてほしかったと思うのですが……。
ちなみにこの産報社の「密室殺人傑作選」は誤字脱字が異常に多いことで有名ですね。特に天城一氏の『高天原の犯罪』など、あの難解な文章に加えて誤字脱字のオンパレードで、私は最初に読んだ時は内容が全く理解出来ませんでした。尤も、当時私は小学校の五年生でしたが……。

芦辺さんが原書房の「鮎川哲也読本」で紹介されていたテレビ朝日系の『チェックメイト78』、私もリアルタイムで見ていました。鮎川作品の論理性がよく生かされた、『古畑任三郎』に匹敵する出来映えでしたね。どこかでビデオを出してくれないかなあ……。私は特に『囁く唇』をドラマ化した「口紅を塗る警部」が好きでした。
それにしても、この番組とタイアップして角川文庫から刊行されていた「鮎川哲也名作集」が、第7巻から第13巻までの七冊で中断したのは何とも残念です。予定通り全20巻で完結していたら
立風書房の「鮎川哲也短編推理小説選集」をしのぐ内容になったのに……。「楡の木荘の殺人」や
「悪魔が笑う」等の鬼貫警部のハルビン時代の事件簿が、いつでも読めるようになってほしいものです。

1584.『怪人対名探偵』 投稿者:弓納 悟  投稿日:11月 7日(火)15時58分02秒

 面白かったです。ああなってたのかぁ、ぬぅぅぅと唸りつつ(笑)物語りに出てくるサブストーリー的、名探偵花筐城太郎の物語りの書き方など、独特な世界が、またたまらなくよかったです。こういうの、やっぱりいいですねぇ。凄くわくわくします。それに、芦辺さん御本人も登場しますし。この掲示板に来ていたお陰で芦辺さんの人となりを少しは垣間見る事が出きていたので、何故だかよりいっそう楽しめました(笑)

 そして先日、京都へ旅行へ行き、大型書店へ入り芦辺さんの作品を買ってひとりほくほくしてます。都会の書店は違うなぁなどと感心しつつ。
 前に芦辺さんが書いていらしたように、買ってきた『地底獣国の殺人』と『探偵宣言』の著者近影をさっそく見てみました。知らなかったのですが、すごくスリムになられたのですね。今がかっこいいので、今のままでいて下さい(笑)

 そういえば芦辺さんの布教活動をするつもりが、書店にある芦辺さんの作品を買い占めてる私は、本当に布教活動になっているのだろうかと考えながら『地底獣国の殺人』を読みはじめる……ぱらぱらぱら。さて、次はどんな世界を見せてくれるのだろうか……。

1583.『不思議の国のアリバイ』読了! 投稿者:エイロク  投稿日:11月 7日(火)07時08分59秒

 なんか最近の書き込みからすれば、ちょっと浮いているような気も・・・。
 まぁ、そんなことは気にせず感想を。面白かったです!映画製作には興味もあり、少々の知識もあるので、良かったです。そして、「天王寺公園」。いやぁ、高校生の頃よく行ったんですよね、何があるわけでもないのに(笑)なんだかその時のことを思い出してしまいました。そして、新島ともかさんと森江さんの出会いをやっと目にすることが出来ました。こんな出会いだったのですね。
 これでやっと、森江さんの事件簿を既刊されているものは読み終えることが出来ました。次の活躍を楽しみに、首を長ーーくして待つことにします(笑)

 少し前の金田一DVDの話題をとてもうらやましく見ていました。プレーヤーはあるんですがお金がねぇ(笑)

1582.いろいろお答え 投稿者:芦辺 拓  投稿日:11月 7日(火)00時44分03秒

>田辺さん

 挙げられた映画は、東宝の「透明人間」ではないでしょうか。特攻兵士として透明にされた男がピエロに扮して生活しているという……。僕は見ていませんが、こっちの特撮も円谷英二でしたっけ。ややこしいですね、同じころにこうたくさん透明モノが作られていては。

 「盛装」は実にいい作品なのですが、一回でもアンソロジーに採られた作品は外すという方針からすると……うーむ。といっても『鮎川哲也の密室探求』自体が入手難ですし、文庫版で差し換えられたといういきさつからすると、例外として認めるべきかもしれません。ただ、ここだけの話ですが、藤村正太氏の「川島郁夫」時代の短篇を集める計画があるそうで、そのときにはまず確実に入るでしょう。

 あ、マタエモンとトリックは無関係です。「前夜祭」執筆後、あんなに賢明な犬はいないと実際に飼ってみて痛感させられたのでした。

>いなばさん

 ご用心というのは、何もそんな深い意味があるものではなくて、単に高木彬光・原案というクレジットにミステリファンが妙な期待をしないようにというまでのことです。

 そうそう、その大滝詠一。「多羅尾伴内」で検索をかけたら、この人の「多羅尾伴内楽団」がやたらにヒットして困りました。

 それにしても、素浪人月影兵庫なんて誰も知りませんよ。♪むこーいーきなら、焼津のはーんじー、ひーけはとーらねえ、ふーらいぼー、それがどーした男にほれた。腕もきっぷも腕もきっぷも、おーれーの上手を行く旦那ー。チャラスチャラカチャン♪……おっといけない、これは「花山大吉」だったか。ちなみに、この歌詞をわざわざ僕のノートに書いて教えてくれた男は、今は某省のキャリア官僚になっております。

1581.『盛装』読みたい〜! 投稿者:田辺 正幸  投稿日:11月 6日(月)23時04分19秒

いなばさがみ様。
「密室探求 第1集」の181〜184ページというと、渡辺剣次氏の『悪魔の映像』の冒頭の部分ですね。
これは180ページがタイトルと作者名、181ページが何も印刷していない白ページ、183ページが登場人物一覧となっていて、本文は184ページから始まっていますから、実害はわずか1ページということになりますね。もし御入用でしたら、私の持っているものからコピーしてお送りしますが……。

それにしても、文庫版は初版での藤村正太氏の作品『盛装』が『妻恋岬の密室事件』に差し換えられていますが、これは絶対『盛装』のほうがいいと思います。
芦辺編集長ーっ、次回の「本格推理マガジン」にはぜひ『盛装』を収録して下さい!

1580.ご用心、ご用心 投稿者:いなばさがみ  投稿日:11月 6日(月)21時55分42秒

芦辺さまのタイトルを見て、ピンクレディかなと思えば、ラストのご用心であれ?となりました。
もしや「あの娘にご用心」? ジュリーもよかったけれどここはやはりオリジナルの大滝詠一でいきたいですね。何といっても多羅尾伴内の名前で沢山作曲もしてますものね。

ちょっと前に話題になった金田一俳優。私はオーソドックスに石坂版が好きなのですが、一度見てみたいのが某証券会社CMの田辺版。あれがオンエアされた時には広報部に電話してキャスティング等を確認してしまいました。

ところでとてもショックな出来事が。久しぶりに文庫版の「密室探求 第1集」を取り出してみたら、p181〜184が欠落していました。もともと造本があまりよくないものだったんだけど、いったいどこへいったんだろう…。

1579.「透明人間と蝿男」 投稿者:田辺 正幸  投稿日:11月 6日(月)21時34分56秒

芦辺 拓様。
「透明人間現わる」というと、陸軍の科学研究所の実験で透明人間になった主人公が、透明人間を名乗る街の愚連隊(懐かしい言葉やなあ!)と対決するという、あの映画でしょうか?
私はその続編とも言うべき「透明人間と蝿男」のLDを持っています。『焼津の半次』こと品川隆二氏(「素浪人 月影兵庫」なんて誰も知らないか……)扮する正義の科学者が、悪事の限りをつくす蝿男に対抗するために透明人間になる……という無茶な内容でした。
どうも大映のこの「怪人シリーズ」は、東宝の「電送人間」「ガス人間第一号」「美女と液体人間」(これ大傑作!)に比べて今ひとつのような気がするのですが……。
ところで話は変わりますが、『前夜祭』に登場する十一代マタエモンのモデルは、芦辺さんの愛犬であるトリック嬢なのでしょうか?

1578.「透明人間現わる」 投稿者:芦辺 拓  投稿日:11月 6日(月)01時20分47秒

 土曜日は早めに東京を発ったので、梅田でいったん降りて本屋などを覗いたら、ディスクピアの中古コーナーに「透明人間現わる」という大映映画のLDがあったので、いろいろ考えた末買ったのですが(おかげで旅の疲れが倍加したやないか)、予想通りアレな出来でありました。

 特撮・円谷英二とのことですが、僕にとって大事なのは何と何と「原案・高木彬光」ということでありまして、ライナーなどには書いてませんでしたが、原作は神津恭介もののジュヴナイル『覆面紳士』だそうですが、神津恭介はもちろん登場しないし、資料で見た『覆面――』の筋立てとも全然違っていました。というわけで、ごらんになる機会があったらご用心、ご用心。

1577.これはこれは 投稿者:芦辺 拓  投稿日:11月 6日(月)01時10分51秒

 すいません>ゆきりん、今度の件はほんとに急に思いつき、前日深夜にかんとくにメールするあわただしさで、会うダンドリがついたのは東京到着後というありさまでした。何とまあ迷惑な。

 そう、トリックを引き取ったのが11月末ですから、去年の今ごろペットショップに通っていたことになりますね。今度アップしていただいた写真ですが、どうも撮影時期が明確でないので、3月ごろというのは「3月以前」とお考えくださった方がいいかもしれません。

1576.おかえりなさいませ 投稿者:ゆきりん  投稿日:11月 5日(日)10時09分47秒

芦辺さん、東下りお疲れさまでした〜。
かんとくとお会いしたのですね。
わたしも近所だから乱入すればよかったです(^^;)。
(どーせ行ってもいらぬ茶々入れのみでしょうが)

トリックちゃんのお写真拝見いたしました。
そいえば昨日あたりでトリックちゃんをお迎えして1年ぐらいになりますよね?
今ではもう立派なおとななのでしょう。
お散歩がんばってくださいね〜。
ごくろうさまでした>かんとく

例の件のメール拝受しとります。
何かありましたら、わたくしもメールいたします。でわ。

1575.東京より帰還せり 投稿者:芦辺 拓  投稿日:11月 4日(土)23時39分31秒

 ……であります。

 東京でお会いできた皆さん、ありがとうございました。ランプさん、その節はどうも。かんとくにはこの東下りの機会にと急遽お会いいただくことにしたもので、例の企画のかたがた下町の風情を満喫しました。愛川さん、お会いできずに残念。その某社の新編集者をご紹介できたものを……その話は今度のこととしまして、またの機会を楽しみにしております。

 なお、何か月ぶりかで犬のトリックの写真をアップしていただきましたが、あれはずいぶん以前のものでだまされてはいけません。散歩させる人間が僕以外いないのでさぞやストレスもたまっているだろうと連れ出したら、まあ自転車を引っ張り回す引っ張り回す。あげくの果て……イテテテテ。どーか、くれぐれもあの写真にだまされあそばすな。

1574.こんばんは 投稿者:愛川晶  投稿日:11月 4日(土)22時53分26秒

ごぶさたしておりました。
愛川晶です。
どうも今年は芦辺さんとはすれ違う運命のようで、なかなかじっくりお話をする機会がありま
せん。この次は何とかと思っております。
ところで、以前、今はなき『創元推理』という雑誌…いきなり地雷を踏んでしまいました。
まだ、あるらしいです。とにかく、そこでやっていた年末恒例の、リンゴがあたる懸賞を、原
書房のサイトを使って、再開することにしました。
何しろ生ものなので11月いっぱいが締め切りなのですが、応募が少ないのではと心配していま
す。どうか奮ってご応募ください。
一応、私の著書を読まないと解答できないのですが、版元に内緒で言ってしまえば、書店で関係
する部分だけを立ち読みする手もあると思います。
宣伝して、すみません>芦辺さま
また、おじゃまさせていただきます。

http://www.harashobo.co.jp/netsuai/netsuai.htm


1573.御報告 投稿者:かんとく  投稿日:11月 4日(土)20時46分56秒

 本日、所用のため東京に見えていた芦辺さんとお会いし、色々とお話を伺わせていただきました。詳しい内容は……殆どここで書くことはまだ出来ないのですけれど、トリック嬢の写真を強奪いたしましたので、何はともあれスキャンして写真館に追加いたしました。ついでに写真館のデザインをちょこっとリニューアル、(仮)の文字もこの際なので取り払い、ロゴも作成いたしました。どうぞ御覧下さいませー。
 で、もう一つの新企画ですが……諸般の事情から若干開始が遅れそうです。悪しからず御了承下さいませ。

1572.おつかれさま 投稿者:アセチレン・ランプ  投稿日:11月 4日(土)18時11分35秒

>芦辺先生

3日はご苦労様。
来年に向けたGOODな話もいくつかあったようですね。
頑張ってください!

1571.『悪魔が来りて笛を吹く』 投稿者:やずみ  投稿日:11月 3日(金)00時49分18秒

よし、今度はちゃんと合ってるぞ。今日上下巻を買ってきました。観るのは明日か。この作品は沖雅也しか覚えてないので(笑)観るのが楽しみです。これが一番という人もいましたし。

>芦辺さん、

『獄門島』は私も面白かった記憶があり最初に買ったのですが、どうも思ってた程では…って別段悪くはないのですが。やはり映画版の画の方がより強く印象に残ってたようです。仰るとおり、『悪魔が来りて笛を吹く』の方が先で、第一シリーズ4番目。『獄門島』はその次の5番目です。総じて第一シリーズの方が出来が良かったとされていますね。ところですっかり失念してるのですが、映画版って犯人違いましたっけ?同じだと思ったんだけど(^^;

『悪魔の手毬唄』…手抜きっぽかったですか? ううん、特には気がつかなかったなぁ。映画版と比べるとそりゃまあ画としての出来は劣りますが、俳優と演出では負けてなかったと思います。まあ若山富三郎と比べるのは酷ですが長門勇も今回は実にいい味出してます。最終回はほぼ全編金田一の推理披露なんですが全然ダレませんし、日和警部カッコいーですよ。
あ、ふと思ったんですがこの『手毬唄』、『歴史街道殺人事件』と同じ感触でした。最後に愕然とする謎の解明、それによって見える人々の過去や恐ろしくも哀しい運命など、実に感銘深い物語です。まあ正直なことを言うと万人にも受ける物語としての完成度はこちらが…(以下省略)。しかし、ということはすばらしい脚本と演出家と俳優さえいれば『歴史街道』もきっと名作と呼ばれる映像になるに違いないのになぁ…と思うのですが。

予告編、普通にDVD観てると全話終わった後に続けて出てくるんですよ。だから観てる時は全然気になりませんでしたが、言われてみれば多少ネタバレしてますね(ネガが無かったそうで傷だらけだしオマケのようなもの)。しかしシリーズ第一話の『犬神家の一族』ではそれ以上にモロバレな気が(笑)

で、今日は『犬神家の一族』を観ました。どうも各話のつながり、連続性が悪いというか遊びが大き過ぎるというか…映画版にはやはり負けますかね。しかし映像や俳優は映画並。シリーズ第一話で映画版が先にあるというのもあってか、映画に負けじという気迫が見られます。特に犬神松子・役の京マチ子は迫力。映画版よりいいかも。うーん、でもやっぱり物語として総合的に見るに『悪魔の手毬唄』の勝ち。

>かんとくさん、

私も映画版買おうかと思ってますがちょっと財政難で…出たら『悪魔の手毬唄』も買いたいんですが。しかし賛否両論の松竹版『八つ墓村』が問題で。あれは映画館で唯一恐ろしくて目を伏せトラウマになりかけた映画でしてねぇ…大体推理物というよりホラー映画ですし。出たら買うべきか、買わぬべきか…その前に問題は出るかどうかかな?

1570.「探偵映画を見る会」発足。 投稿者:田辺 正幸  投稿日:11月 3日(金)00時06分46秒

>芦辺 拓様。
毎日放送の古谷金田一シリーズは、「犬神」「本陣」「三つ首」「悪魔が来たりて」「獄門」「手毬唄」の順序でした。
確かに「悪魔が来たりて笛を吹く」はシリーズ中の佳作でしたね。早世した沖雅也の哀切な演技もさることながら、モロボシ・ダンこと森次晃司の出川刑事が端役ながらいい味を出していました。
「獄門島」の配役の豪華さはもう感涙もの! 何と言っても島の三巨頭に中村翫右衛門、河原崎国太郎、金子信夫という配役ですから……。見た目には河原崎氏と金子氏の役は逆のほうがいいかなとも思いましたが、金子氏の飄々とした演技はやはり幸庵医師のほうがふさわしいのでしょうね。
第一期のシリーズに比べ、第二期のシリーズはあまり話題になりませんでしたが、「真珠郎」「仮面舞踏会」「夜歩く」などは私の大好きな作品です。特に「夜歩く」は三回という短い話数ながら、あの複雑なトリックを分かりやすく映像化していました。
しかし、映画版とテレビ版の「悪魔が来たりて笛を吹く」のフルート曲を口笛で吹き分けられるとは……。原作ではドップラーの「ハンガリアン田園幻想曲」に似た曲と表現されていますが、クラシックには門外漢である私には見当がつきません。テレビ版のほうは何となく憶えているのですが、映画版の方はどんな曲でしたっけ?
「探偵映画を見る会」はぜひ実現させてほしいと思います。最近はビデオプロジェクター完備の会議室をレンタルしてくれるホテル等もありますから、そのような場所を使うのも一案ではないでしょうか? 
ところで、『前夜祭』のあとがきで触れられていた「全館からくり仕掛けの古城で起こる十三重密室十三人殺し十三連発」の作品はいつ刊行されるのでしょうか? 首を長〜くしてお待ちしております。

>やずみ様。
いやあ、ただ勢いのおもむくままに買い揃えたといったところです。
『悪魔の手毬唄』は素晴らしい出来だと私も思います。『三つ首塔』は芦辺さんの言葉通り少々どぎつい部分もありますが、原作が通俗スリラーの要素を多分に含んでいることを考えれば、やむを得ないのかも……。ラストの三つ首塔炎上の場面は、テレビドラマとは思えないような一大スペクタクルでした。

>かんとく様。
う〜ん、深川さんは春川 敬ものの新作で勝負ですか……。これは強敵だなあ……。
私の方は相変わらず、今世紀初頭を舞台にした歴史ミステリです。
長編ですか……。私にも女性刑事を主人公にした長編の腹案があるのですか、はたして書き上がるのはいつになる事やら……。せめて私も春川 敬のようなオリジナルの探偵役を持ちたいと思っているのですが……。
深川さんもさだまさしファンでしたか。聞くところによると『本格推理』誌上で凪探偵シリーズを発表している飛鳥 悟さんも大変なさだまさしファンだそうで、デビュー作の『完全無穴の密室』の第一稿は実際にさだまさしさんが探偵役を務めるという内容だったらしいです。ちゃんとさだまさし事務所の許可を取ってきたとか……。ファン心理というのはそういうものなのでしょうね。

1569.芦辺 拓様及び芦辺組諸氏へ 投稿者:かんとく  投稿日:11月 2日(木)23時57分20秒

 某所へ某企画に関するメールを流しました。現在ジャストネットのメール送受信状態がややおかしいため、到着がこの書き込みよりかなり遅れる危険があるかも知れませんが、ともあれご確認下さい。私は走り始めます。

>鮎様
 私もその『女王蜂』見ました。あれも思っていた以上にいい出来でしたねー。真っ昼間の放送で、その日は食事に遠出するつもりがすっかり腰を落ち着けてしまい、カップラーメンを啜りながら鑑賞しておりました私。

1568.金田一の思い出? 投稿者:  投稿日:11月 2日(木)23時44分20秒

最初に出会った映像金田一は渥美清の「八つ墓村」でした。
非常に似合っていなかったのと、変に怖かったのを憶えています。
そういえば数ヶ月前に役所広司の「女王蜂」が再放送されてましたなあ。

1567.金田一とか。 投稿者:かんとく  投稿日:11月 2日(木)20時29分13秒

>田辺 正幸様
 こちらこそ宜しくお願いいたします……私もあれやこれやと勉強中の身ですので、勘違いなど御座いましたら遠慮なく御指摘いただけると有り難いです。
 仰言るとおり、9月末には『新・本格推理』投稿作と格闘しておりました。これも相も変わらず春川 敬が登場して右往左往しております。彼については、短篇よりも長篇の腹案が多いので、そちらもどうにか形にしたいのですが……なかなか。ともあれ、共に健闘を祈りましょう。

<映像金田一
 うーん、鹿賀丈史を挙げたのは今の処私だけか……。イメージもさることながら、私はこの作品が描いている1960年代末の物憂い雰囲気が好きなようです。また、ジョン・レノンの死を発端に回想する、という構成の妙味も私の嗜好に合っているようで。DVD化を望む作品のひとつですが……いつになるやら。
 そうそう、『犬神家の一族』映画版は先日DVD化しました。これは買いました。ええ買いましたとも。今見ると、その後連続する横溝小説映像化作品のセオリーがこの一作に詰まっていて興味深い。加藤武の「よーし、わかった!」も控え目ながらちゃんと盛り込まれていますし。

 最後に、本日から新しいメールアドレスを導入しました。tuckf@masashi.ne.jpです。従来のtuckf@ma3.justnet.ne.jpも利用しますが、今後こちらからの送受信はtuckf@masashi.ne.jpを基本で行いますので宜しくお願いいたします。因みにこれは私がさだまさしファンであるという証明だったりする。

1566.こういう話題になると仕事おっぽり出して…… 投稿者:芦辺 拓  投稿日:11月 2日(木)14時19分07秒

 毎日放送の古谷金田一シリーズは。何つったって「獄門島」、次いで「悪魔が来りて笛を吹く」だと思うんですが……。何しろ十代の生意気盛りですから、「犬神」「本陣」と続いたシリーズにも決して満足せず、文句ばっかり言っていました。それが「悪魔が来りて」でおや?と見直し、「獄門」でオオ!と感動したのを覚えています(どっちが先だったかは忘れましたが)。

 当時は「本陣」「三つ首」あたりから登場した日和警部があまり好きでなく(今はさすが長門勇と見直しましたが)、前者では有島一郎扮する磯川警部、後者では日和は登場するものの等々力(勝手に降格されてる……)・出川の両刑事が主として活躍するのもよかったのかもしれません。やずみさんご推奨の「三つ首」はドギツ過ぎてちょっと嫌でしたが、いま見るとそのお下品っぽさが面白いです。あと「手毬唄」は何か妙に手抜きっぽい感じがしたので、みなさんに好評なのが意外でした。初放映時、次回予告でネタバレをしたのはこの作品ぐらいでしょう。

 石坂金田一は「犬神家」の極彩色、「手毬唄」のしっとりした暗さの両方が好きでした(誰もが言うことだけど、若山富三郎の磯川警部は絶品!)。ところが、犯人を原作と変えたという触れ込みの「獄門島」でガックリしちまいました。これならテレビの方がはるかにましだと。キャストも負けてないどころか、映画を越えてましたしね。ちなみに僕は「悪魔が来りて」のフルート曲を、テレビ版と映画版(角川)で口笛で吹き分けられます。

 余談ながら石坂浩二は、最初の2作では地毛で演じていたボサボサ頭を、フケがわりのトノコを頭にまかれるのが辛いというので「獄門」からカツラにかえたそうで、僕は石坂金田一の後半がつまんなくなったのはこのせいだと確信しとるのです。最大の問題は、本格ミステリにあまり愛着も興味もなかったらしい脚本家(市川崑と共同)にあるんでしょうけど。

 適当な場所を知らないし、時間を食い過ぎるので無理だと思いますけど、いっぺん僕が集めた探偵映画のビデオを見る会でもやりたいですね。

1565.悪魔の手毬唄 投稿者:やずみ  投稿日:11月 2日(木)04時54分45秒

>芦辺さん、

…ああっ、ホントだ。手鞠じゃなくて手毬。申し訳ありません。うちのOAKじゃ「てまり→手鞠」しか出なかったんでつい。いかんいかん、ちゃんと確かめながら書かねば…。

>かんとくさん、

そうです。例の昔の古谷一行主演の横溝正史シリーズです。もう、全巻出てます。
今のところ、買ってまず損なしと言えそうなのは『悪魔の手毬唄』と『犬神家の一族』の二つあたりのようです。『八つ墓村』と『獄門島』も買って観ましたけど、悪くはないけど個人的には映画版の方がいいので、お薦めとしては次点ですね。最近のTV版に比べればよく出来てるんですが。前述の二作品は映画に劣らず映像やシナリオの出来がいいです。ぱっと見、ホンペンと見間違えそうな画面もありますね。個人的には面白かった記憶のある『三つ首塔』が欲しいんですが、ワゴンセールになかったのが残念。あ、私も金額と量ゆえ今まで購入してませんでしたが、ワゴンセールで半額以下だったのでつい手が出てしまいました。
私も個人的には石坂金田一が好きなのですが、古谷金田一も嫌いではありません。

>田辺さん、

おお、全巻揃えられたとはまた凄い。
おっしゃる通り、私も『悪魔の手毬唄』はすばらしい出来だと思います。TV版最長の全六話ながら、ダレることなくじわりじわりと丹念に描かれ、映画版と比べると殺人シーンなど多少地味な画でありながら俳優陣の演技とカメラワーク、登場人物の苦悩するさまにミステリらしく謎が次第に読み解かれる所などシナリオの出来もすばらしい。要所要所で流れる手毬唄の不気味さもよし。映画版とはまた別に一つの作品としてしっかり出来てます(映画版は画としては全くすばらしいんですがテンポが速いですから見せ方も違います)。今回久し振りに観て、ここまで面白かったとは正直驚きました。古谷金田一には違和感ある方もおられるでしょうが、この作品では殺人をくい止めようと必死に立ち向かうところや日和警部や犯人らの心中を察し推理を言いよどむところなど、人間味溢れる魅力を見事に演じています。他にも日和警部や犯人、歌名雄青年他、この作品は特に人物描写が秀逸ですね。ミステリの味も、最初から全てがうすうす判るわけではなく、後でそうだと判る細かい演出などで引き立ててくれます。

とまあ、これだけ書けば判ってもらえるでしょう。さあ、まだ買ってない方もさっそくCD屋にごー、だ(笑)

あ、ビデオを録っておられる方々、DVDではニュープリントなのでかなり画質もいいですよ。『八つ墓村』などまるで撮ったばかりのようでした。芦辺さん、PS2でなくてもDVDプレイヤー安くなってますし(私はPS2で見てますが、ゲームに興味が無いのでしたらやはり専用プレイヤーの方がいいでしょう)、ここらで奮発してプレイヤーごと購入ってのはいかがでしょう?(悪魔のささやき)

1564.先輩、よろしくお願いします。 投稿者:田辺 正幸  投稿日:11月 1日(水)20時47分14秒

>かんとく様。
おお、『鬼神たちの夜』『情炎』を書かれた深川 拓さんにこのような場所でお会いできるとは……。
こちらこそ宜しくお願いいたします。何分浅学の身ゆえ、今後もいろいろと失礼なことをしでかすやも知れませんが、よろしく御指導・御鞭撻のほどを。
うーむ、『先生』という言葉にはそのような意味合いがありましたか。どうも我々出版社の人間は執筆者のことを無意識に『先生』と呼ぶ傾向がありまして、ついつい私も深く考えずに使ってしまったようです。入社したての頃、さる高名な弁護士の方を「〜さん」と呼んでしまい、上司に厳しく叱責された経験があるものですから……。仰言るように、ここでの場合は芦辺さん自身が「さん
」と呼ばれることを望んでおられるのですから、それに従うべきなのでしょうね。
投稿原稿の執筆ラッシュも一段落されたとの事。御苦労さまでした。その中にはやはり『新・本格推理』への投稿も含まれているのでしょうか? 私も一応応募させていただいているので、お互いの健闘を祈りたいところです。
私の方はこれから双葉社の「小説推理」新人賞に応募する原稿の追い込みにかからなければ……。どうやら今月一杯は修羅場が続きそうです。
あ、古谷一行主演の「金田一耕助シリーズ」のDVD、私も全巻揃えました。少々健康すぎるきらいはあるものの、私は古谷一行氏の金田一は嫌いではありません。何といっても映画版に比べて放映時間が長く、事件の進行を丁寧に描いているところが良いですね。『悪魔の手毬唄』などは五時間近い大作ですが、途中でダレることなく最後まで面白く観ることが出来ました。
横溝正史氏のエッセイによると、金田一耕助は若い頃の宇野重吉のイメージで書かれたそうです。ということは、寺尾聡が金田一耕助を演じたら、案外原作のイメージに近いのかも……。
最後になりましたが、名探偵・春川 敬の活躍をこれからも期待しています。

1563.追伸 投稿者:かんとく  投稿日:11月 1日(水)19時12分51秒

 私にとって、映像版金田一の決定版は「鹿賀丈史」です。少々濃厚すぎる嫌いもありますが。さもなければ、月並みですが「石坂浩二」がいいかと。原典にある、浮世離れした雰囲気は一番丁寧に再現されていますし。

1562.『悪魔の手毬唄』 投稿者:かんとく  投稿日:11月 1日(水)19時10分05秒

 ……表題の使い回し。
>やずみ様、芦辺様
 仰言っているのは、古谷一行主演のドラマシリーズのことでしょうか? もしそうであれば、今年はじめから順次、結構な数がDVDとして発売されてますね。かく言う私も、興味を持って当時購入を検討したのですが、古谷版金田一にはやや違和感のある質でして、財政的理由もあって断念してしまいました。んでそのまま。こうして話題に上ると、あらためて興味が湧きます。近々秋葉原でチェックしてこようかな。

>芝やん様
 ちょっと、だけ、賛成。

1561.正しい敬称 投稿者:芝やん  投稿日:11月 1日(水)13時06分08秒

>みなさま
 この方の場合、正しい敬称は「はん」です。「芦辺はん」(ちがう?)

1560.『悪魔の手毬唄』 投稿者:芦辺 拓  投稿日:11月 1日(水)03時26分53秒

……ですぞ>やずみさん

 あのシリーズのDVDが出てることを知って、それまでみじんも興味のなかったプレステ2を買おうと思った私でした。以前テレビ大阪で再放送されたとき、いくつかを除いて録画はできたんですけどね。

 パスティーシュ集の感想も期待しとります。そういえば、梶山季之の『大統領の殺し屋』(未所持)という小説は、相当にヤバい政財界モデル小説らしく、日本がZ国という架空の国として描かれているのですが、中に出てくる人名が全部ロシア風(?)になっていました。クロガネスキーとか。

1559.『悪魔の手鞠唄』 投稿者:やずみ  投稿日:11月 1日(水)01時34分11秒

って、何のことだか判らん題名ですが、ワゴンセールで安かったので横溝正史シリーズのDVDをいくつか買ってきて見てる最中なんです。でまあこれを今日見たんですが、覚えてた以上に面白い。映画版とはまた違うけどTVシリーズ内では最高傑作かも。怖いしミステリとしても上手く描かれてるし悲劇性もピカイチ。

で、なぜここで書いたかというと、実は今ちょうど『真説ルパン対ホームズ』を読んでるんです。先日ようやく見つけたので。細かい話は某パティオで書きますが、いや、面白いです。私のようなミステリ素人にもほぼ推量が付くほど有名人がゴロゴロ出てきて楽しいのなんの。例の映画百年記念の映画祭、高知でもやりまして当然見に行きましたし、実際読んでたミステリはあまり無いのですが(フットレルくらいか)、私が聞いたことあるだけで判るくらい個性的な探偵たちでしたしね。K.K氏のロシア語読みには大笑いしました。私も昔自分の名前をちょっと変えたらロシア風になるなあと昔思ってたので。四文字以上の日本の名前なら大抵そんな感じにくずせますが。

1558.ようやくひと段落。 投稿者:かんとく  投稿日:11月 1日(水)00時54分33秒

 約三ヶ月に渉る投稿原稿執筆ラッシュも、31日をもってひと段落いたしました。書き込みのたびわさわさ愚痴をこぼしておりましたが、それも当分は無くなります。皆様お騒がせ更にご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
 というところで、ぼちぼち「芦辺組かんとく」としての活動をじわじわ始めさせていただこうかなー、と考えております。心積もりとしては、既に芦辺さんにはお願いいたしましたアレの開始と、加えて某記念誌の企画・編集準備をじわじわと進めようかと。一応「編集長」も拝命しておりますし、芦辺組の皆さんにもそーろそろ動いて貰わないと。勝手に決めた予定としては、来年夏ぐらいまでにどうにか記念誌を形にしたい。企画の上で、こちらの掲示板に参加されている皆様にもご協力をお願いすることがあるかも知れませんが、その節は何卒宜しくお願いいたします。……取り敢えず、何をするかは殆ど五里霧中でして、以前芦辺さんが仰言っていた記事が中心になるかと思います。その辺の詳細を知りたいという奇特な方は、どうぞ長い過去ログからお探し下さい。ちゃんと何処かに残ってます。因みに、どういう心境の変化か、同時進行で某氏と同人誌を作る企画も立ててしまいました(しかも別の方に話したところ企画が増えてしまった……)。ために来年、私は殆ど同人作家ノリで活動する羽目になりそうです……いや楽しければいいんですが。
 ともあれ、こちらは明日からでも準備を開始いたしますので、取り敢えずアレの記事が御座いましたらメールで送っていただけると有り難いです>芦辺様。

>田辺 正幸様
 ご挨拶申し上げるのは初めてです。今後も宜しくお願いいたします。私も実は『本格推理』シリーズ参加者の一人ですので、勝手に親近感を抱かせて貰っております(5巻と15巻に、「深川 拓」名義で採用していただきました)。
 スタッフ・ロール及びこの掲示板の過去ログは完全に私の管轄です(このサイトは基本的にコンテンツの管理が分業になっております)。スタッフ・ロールは特に異論がない限り、掲示板に書き込みされた方の名前をほぼ全て掲載しております。一身上の都合により沈没していた間も、過去ログ編集だけはマメにやっていた流れでスタッフ・ロールもひっそり着実に更新を続けておりました。というわけで、端役で出させて貰える、などといった特典は、取り敢えず御座いません。それは芦辺さんの意向次第。
 それと、敬称の件について個人的な意見を述べさせていただきますと、あまり必要以上に拘られない方が宜しいかと感じます。「芦辺さん」というのに抵抗を感じられているようですが、この場合「さん」というのはちゃんと相手に敬意を払った呼び方ですし。また、これも個人的な見解ではありますが、「先生」というのは実際にはあまり敬称として相応しくないように思うのです。実際に教職に就いている、人に教授する行為で糧を得ている方に対して用いる場合を除くと、まかり間違えば揶揄に取られかねない表現ではないかと(事実、私は露骨に相手を揶揄するときでない限り、教職であるという認識のない方に対して「先生」という呼び方は基本的にしません)。一応、年長の方に対する呼びかけとして「先生」が適応できる、とは辞書にも記してあるのですが、そもそもネット上での遣り取りは相手の年齢も性別も知らないまま行われることが多いでしょうし。何より、敬称の認識の仕方に個人差はありますが、この場合芦辺さん御本人が抵抗を示されているのですから、敬意を表するのに敬称に拘るのは如何なものでしょうか?
 ――とまあ、いきなり細かいことをぐたぐた語ってしまいましたが、要は「あまり深く考えなくてもいーんじゃないですか?」という程度の提案です。煩く感じられたのであれば、お詫びいたします。今後とも、何卒堅苦しく考えず気楽に書き込んでくださいませ。

 ――さて。
 すぐにでも各種作業に取りかかりたい気持ちもありますが、取り敢えず……ゆっくりします。積読もそろそろ天文学的な量になりつつありますので、少しずつでも消化していかないと。今ようやく「むかで横丁」に着手したところ。『ミデアンの七人の娘』については、個人サイトにてひとまず感想を書かせていただきましたので、御覧になりたいという奇特な方は下記アドレスからどうぞ。

http://www.tctv.ne.jp/tuckf/Diary/Saikin.htm


1557.『探偵映画』というタイトルを我孫子武丸氏に使われたときには泣いてしまった 投稿者:芦辺 拓  投稿日:11月 1日(水)00時00分24秒

……小生であります。

>いなばさがみさん

 2、3年前に徳間ジャパンから大映ビデオミュージアムなるシリーズで「蝶々失踪事件」「虹男」「幽霊塔」「氷柱の美女」「毒蛇島奇談 女王蜂」などが出たとき、大の映画ファンでこれらをリアルタイムでごらんになっていた加納一朗先生に「買うならどれがいいでしょうか」とお尋ねしたら、「ウーン……どれもおやめになった方がいいような」と苦笑まじりにおっしゃったのは面白かった。

 にっぽん探偵映画はカワイソーなことにミステリファンからも映画ファンからも見放され、映画史的には問題にされてもいないのが現状です。したがってビデオ化の機会も少ないんですが、捨て難く面白い点は多々あるんですよね。何より日本人の共通記憶にある「探偵物」の味がもろに視覚化されてるのが楽しいので、僕なりにフォローしていきたいと思います。

 なお戦後の探偵物もそこそこ扱っている通販ビデオの「キネマ倶楽部」は来年4月から大幅に価格を改定し、江戸川乱歩原作・嵐寛寿郎主演の「白髪鬼」なんてトンデモな作品が加わるらしいので楽しみです。それまでに書き下ろしのナニとアレを片づけてっと……。

1556.探偵映画 投稿者:いなばさがみ  投稿日:10月31日(火)18時26分45秒

海外ものは俳優特集や監督特集という形で今も公開される事が多いのに、日本の古い探偵映画ってほとんど目にする機会がありませんね。チャンバラ作品が作れなかった時期の千恵蔵の東映アクション映画は底抜けの明るさ、こけおどし的なオーバーアクション等目が離せません。
芦辺さまの「モダンシティ」や「保瀬警部」ではハリウッド作品が沢山登場していましたが、「にっぽん探偵映画グラフィティ」とても期待してしまいます。

1555.いらっしゃいませ、いなばさがみさん 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月31日(火)00時40分23秒

>田辺さん

 くくー、『保瀬警部』とは痛いところを突かれました。彼の復活は次なる課題として、しばらくお待ちください。モース警部の訃報……森江春策にはなお一層の活躍を強要するとしまして、ああいう理屈こね型警官探偵は、いずれやりたいものです。

>いなばさがみさん

 どうも、こちらこそはじめまして。「絢爛たる殺人」、お楽しみいただけたようでうれしいです。なお映画の「絢爛たる殺人」はもともとパラマウント製作の米作品“マーダー・アット・ザ・ヴァニティーズ”が戦前に公開されたときの邦題です。これは有名なレビュー一座を舞台にした劇場スリラーで、同種の作品にずいぶん影響を与えたようです(全て受け売り)。戦後の大映で作られた「絢爛たる――」は占領軍の以降でチャンバラ時代劇が製作できない状況下、そのかわりとして盛んに作られた探偵物の一つで、たぶん米版から題名や趣向を借りたものでしょう。

「日本映画データベース」(下記)を見ると、脚本は高岩肇氏。この時代の探偵ものの大半を手がけておられるようで、以前から気になっている存在です。配役表にある「川野警部」はほかの作品でも探偵役をつとめている模様です。

http://jmdb.club.ne.jp/index2.htm


1554.はじめまして 投稿者:いなばさがみ  投稿日:10月30日(月)22時09分54秒

芦辺さま はじめまして
ずっとROMしていました。古い探偵小説が好きで「絢爛たる殺人」もわくわくしながら楽しませていただきました。是非「新むかで横丁」も宜しくお願いします。
さて、とある掲示板で映画の話題になっていろいろ資料をひっくり返していたら'51年に大映で「絢爛たる殺人」という作品が作られていたようですね。どんな内容のものだったのでしょう。とても気になります。

1553.モース警部よ、永遠に・・・・・・ 投稿者:田辺 正幸  投稿日:10月29日(日)21時17分30秒

はいー、ではリクエストにお答えして『芦辺さん』と呼ばせていただきます。しかし、まだ何となくしっくりいかない気が……。
実は私(こればっかりやな)、二階堂先生と同じ亥年生まれなのですよ。ですから戌年生まれの芦辺さんよりひとつだけ年下になる訳でして……。年上の方に「さん」では失礼な気が……。
それはそうと、私の名前をスタッフロールのキャストに加えていただきまして有り難うございます。う〜む、ただ掲示板にお邪魔しただけなのにしっかり名前を出していただけるとは……。もしかしてカウンターのキリ番を踏んだ方には、芦辺さんの次回作に端役で出演出来る特典があるとか……?

以前にこちらの掲示板で、『殺新喜劇のモダン・シティ』のことを「幻の作品」と仰言っておられましたが、『モダン・シティ』が文庫になった今、「幻の作品」の栄冠は『保瀬警部最大の冒険』に譲られるのではないでしょうか? 本格ミステリではありませんが、まるで活字のジェット・コースターを思わせるこの作品は、私の偏愛する一冊です。都筑道夫氏の『暗殺教程』を彷彿とさせるトリック・プレイの連続は、まさに古き良き時代のハリウッドの連続大活劇のよう。こんなに面白い小説が手に入りにくい現状(カドカワノベルズ版は中々書店に置いてありません)は何とかしてもらいたいものです。早くハルキ文庫あたりに入ってくれないかなあ……。

実は私(またかい!)、現在喪に服している最中なのです。というのも、つい最近出版されたコリン・デクスターの最新作『悔恨の日』で、あのモース警部がとうとう病死してしまったからなのですが……。『ウッドストック行最終バス』以来十三作に出演して難解な事件の謎を解き明かし(ただ単に事件を混乱させただけのような気もしますが……)、ホームズ以来のイギリスの名探偵の伝統に連なるモース警部の推理も、もう聞くことができなくなってしまいました。
作者のデクスターもすでに七十歳。この辺でモース警部にも舞台から御退場願おうと思ったのでしょうか。ただでさえ個体数の少ない『名探偵』という種族の存続のためにも、森江春策氏には頑張ってもらわないと……。

1552.うひゃあ 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月28日(土)01時27分28秒

>田辺さん

 うーむ、「編集長」もスゴイ気がしますが。もう無駄な抵抗は止めますが、「さん」でいっていただきたいところであります。それはともかく、もとよりテレビであの2作品をやることの困難さはわかっているんですが、原作から「若杉」という二文字だけ借りてきて“原案”とうたうやり口はいくら何でもねえと思ったわけです。

 西村氏作品のドラマ化では、題名で嫌気がさして見なかったのですが「L特急殺しの双曲線」というのがありました。えっ、あれって列車ものだった……ワケないですよね。

 水谷豊は浅見光彦(およびその類似品の朝比奈周平)と地方記者立花陽介シリーズでいい味出してますから、その延長線上で原作とは無関係に名前だけ借りたのでしょうか。なお、テレビドラマデータベース(下記)の「全文検索」を原作者名で調べると、78、79年に『消えた巨人軍』『0計画を阻止せよ』がそれぞれ藤岡弘、黒沢年男の主演でドラマ化されています。なお、左文字が登場したどうかは不明。前者の藤岡弘は刑事という設定のようです。

 しかし、「にっぽん探偵映画グラフィティ」を『本格推理マガジン』でというのは面白いかもしれません。もっとも解説だけでヘタってしまいますし、そんなもん載せるぐらいなら一本でも多く再録せいと言われそうですね。なお、僕は落語も好きなのですが、確かにかけあいが生み出すトンデモない広がりは特に好むところです。

http://www.asahi-net.or.jp/~RM1Y-FRSK/index.htm


1551.では、こちらの呼び方で・・・・・・ 投稿者:田辺 正幸  投稿日:10月28日(土)00時24分06秒

う〜ん、『芦辺先生』は不可ですか? 私としては一番しっくりくる呼び方なのですが……。
かといって『芦辺さん』ではあまりにもなれなれしいですし、『芦辺大兄』では文語体の手紙みたいですし、『芦辺御大』でもおかしいですし……。
戦前の探偵作家・浜尾四郎氏は、検事時代に尾上松緑のような紋付袴の御老体から『検事閣下殿!
』と呼ばれて往生した経験があるそうですが……。(同席していた同僚の検事がぷっと吹き出したと「浜尾四郎随筆集」に書いてありました)
そうだ。やはりここは、「本格推理マガジン」誌上で未知の本格推理作品をたくさん発掘して下さることを期待して、『芦辺編集長』と呼ばせていただきましょう。

西村氏の『ハイビスカス』『オーロラ』で触れられている少数民族の問題は、日本のメディアではなかなか取り上げにくいのかも知れませんね。
実は私、法律関係の出版社に勤めているのですが(官公庁に備え付けられている、法改正のたびに
該当するページを差し換える書籍を作っている会社です)、うちの会社もこの問題や同和問題の扱いには非常に神経質になっています。やはり『天皇制』に直結する問題だからでしょうか? この辺の事情は新聞社にお勤めになっていた芦辺編集長の方が詳しいかも知れませんが……。

大映の探偵映画と言えば、私も若き日の船越英二氏が主演した『幽霊塔』のビデオや、角田喜久雄
氏原作の『虹男』のLDを所有しています。
それにしても、古き良き時代の大衆演芸に寄せる芦辺編集長の関心の深さにはただただ驚くばかりです。都筑道夫氏が古典落語を中心にした『語り』に傾倒しているのに対し、芦辺編集長はどちらかというと漫才を主体とした『掛け合い』がお好きなように思うのは私だけでしょうか?
かつて「幻影城」誌上で紀田順一郎氏が『幻影館』と題し、無声映画時代の探偵映画を紹介したように、芦辺編集長にも「本格推理マガジン」誌上で隠れた日本の探偵映画のフィルモグラフィーを紹介してほしいと思うのですが、いかがでしょう?
 
>砂時計様。
あらら……。ごめんなさい。私がうっかり左文字探偵のことを『左門字』と打ってしまったばっかりに……。
左文字進シリーズが復活したのですか? それは知りませんでした。貴重な情報をありがとうございます。早速確認してみます。
確かに、水谷豊は左文字のイメージとはちょっと違いますね。やはり彼には某二時間ドラマの新聞記者の役が一番似合っているようです。(あ、私は決して水谷豊という俳優は嫌いではないのですよ。ただ、左文字のイメージには合わないと思っているだけで……)
読書をするのが難しいコンディションであるとの事。お察しいたします。早く読書を楽しめる状態になるといいですね。『殺人喜劇の13人』の感想を楽しみにしています。

1550.いらっしゃいませ、砂時計さん 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月27日(金)19時11分02秒

>砂時計さん

 こちらでははじめまして。まあ左文字シリーズの映像化については、テレビ欄で概略を見たとたん、作る側がまるでわかってないのが読めましたし。そういえば、最近2本ばかり放映された加藤剛が確か若杉という教授に扮する「冤罪」なるシリーズ、西村京太郎氏の「原案」とあったけど、まさか田辺さんが挙げた『ハイビスカス』と『オーロラ』から採ったんでしょうか。全然違うやないか。若杉2部作のテーマをとりあげる気なんかないくせに。

 おっしゃるようなコンディションってあるかもしれませんね。僕は学生時代から“小説の参考”のつもりで本を買うことが多かったわけですけど、ときどきそれがイヤんなっちまって「どうせそんな小説書けないし、書けたって発表できるわけでもないし」と食指をのばさないことがありました。また、そういうときに限って二度とめぐりあえそうにない資料と出会ったりしてる(ような気がする)んですよねコレが。

 今日、「キネマ倶楽部」から大枚はたいたビデオが到着。戦後の大映製作の多羅尾伴内シリーズや、戦前のPCL(東宝の前身)エンタツ・アチャコの映画など。さっそく2本見たんですけど、いろいろ面白い発見があってびっくり。いつか随想ページ(あくまで企画中)にでも記しますか。いずれ必ず小説には生かしますが、機会があったらお見せしたいですね。それにしても、昔の探偵映画というのはどうしてこう異様にフィットするんでしょうか。

>二階堂さん

 わかってくださいましたか。

1549.書きこんだあとで 投稿者:砂時計  投稿日:10月27日(金)12時48分34秒

何か違和感があるなあ、と思ったら、「左門字」ではなく「左文字」なのでした。

1548.はじめまして 投稿者:砂時計  投稿日:10月27日(金)12時46分08秒

初めてお邪魔させていただきます(みわっち。さんのところでは、どうもです)。
今回、つい書きこんでしまったのは、田辺さん(はじめまして)の書きこみに反応してのことなのですが、
>せめて左門字探偵シリーズだけでも復活させてほしい気がするのですが……。
実は、最近雑誌で復活したばかりです。一度目を通しておこうと思っていたんですが、気がついたら書店から姿を消していたので、どのような事件を扱っているのかはわかりませんけれど。
『小説推理』での西村先生のインタビューを読むと、水谷豊氏主演の2時間ドラマにかなり御不満らしく(小説と共通しているのは登場人物の名前くらいだしなあ)、左門字シリーズの復活には意欲を持っておられるようでした。

>芦辺先生
ついしゃしゃり出てきてしまいましたが、本来ならちゃんと先生の小説を読了してからここにお邪魔すべきところ、申し訳ありません。『殺人喜劇の13人』を読ませていただいている途中なのですが、自分の場合、一年に何ヵ月かは小説を読み進めるのが難しいコンディションの時期がありまして、今ちょうどそこにぶち当たっているところなのです。読み終わりましたら感想を書きこませていただきますので、お許しを。

1547.ミステリ・マガジン 投稿者:二階堂黎人  投稿日:10月27日(金)10時58分05秒

「ミステリマガジン」のエッセイう立ち読みしました。「そうだ!」「そうだ!」と、言いながら。

1546.おお 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月27日(金)01時01分21秒

>田辺さん

 ひえー、ですから同年代なのに「先生」はごかんべんを。それはともかく、書き込んだあとで「あっ、『D機関情報』を忘れてた!」とあわてたのですが、うーむお目が高い。ナイスフォローに感謝です。「おしゃべり階段」を読んでいただいたとは、握手々々。少女マンガは大学時代の友達に好きなのがいて、けっこう読みあさりましたね。それも社会人になってからだからなかなかブキミな図でありましたろう。

 朝松さんには、「異形コレクション」の功労で井上雅彦さんが日本SF大賞を受賞されたお祝いに、同シリーズの書き手が集まったときにお会いしました。以前、ご自分で訳されたホラー短篇集のあとがきで、収録作品のことをかなり辛辣に書いておられたので「原著者が、日本語が堪能な人に読んでもらったらヤバイかも」と心配したことを訊いたら(訊くなよ)、「あれはしかたがなかったんですよ」とばかり苦笑しておられました。

 幻想文学については、実は造詣なんてもんではないのでして、たとえば『指輪物語』とかの正統派ファンタジーがまるで駄目。タニス・リーに心酔する五代ゆうさん(リンク参照)に、そんな僕が面白がった作品の名を挙げたら、どうもそれらはミステリや諷刺小説寄りというか、ファンタジーの中では毛色の変わった作品ばかりでした。つまり、僕はどうも「ファンタジーの人」ではないらしく、かといって「ホラーの人」(牧野修さんとか倉阪鬼一郎さんとか)とも明らかに資質が違うらしいのでした。したがって幻想文学を語る資格はないかも。

>弓納さん

 店頭での宣伝活動、ありがとうございます。布教活動の方もどうかよろしく。こういう草の根運動が大事なのでして、いつの日か盲亀の浮木優曇華の、花咲く春の心地がすることでしょう(何のこっちゃ)。今の出版事情では棚にあるのは新刊のみで、しかも文庫以外は大書店に行かないと見つけにくいという状況下ではがんばらんといけませんなあ。

 思い出しましたが、徳間文庫などには著者近影がありますよ。だいたいああいう写真というのは、本ができるギリギリになって「何日までに送ってください」とか言われるので、たいがいの作家は自分の写真のことなんか考えてませんから、適当に手持ちのスナップ(それも顔がごく小さくしか写ってないので、むりやり拡大しなくてはならない)から送るはめになる場合が多い。そういうことを想像しながら見ると面白いですよ。なお、きれいな著者近影にするには紙焼きではなく、リバーサルでポジフィルム(スライド用)にするのがコツ、らしい。

1545.芦辺版「クトゥルー神話」を・・・・・・。 投稿者:田辺 正幸  投稿日:10月26日(木)23時01分18秒

『異類五種』に関する情報をいただきまして、本当にありがとうございます。
芦辺先生は本格ミステリと同様、幻想文学にも造詣が深くていらっしゃるのですね。『殺人喜劇の13人』にもアーカム市やミスカトニック大学の名前が出てきて、にやりとさせられました。
芦辺版『クトゥルー神話』を読める日を心待ちにしています。
あ、国書刊行会の『定本ラヴクラフト全集』の企画・編集を手がけ、ラヴクラフトの本邦紹介に多大な功績のあったホラー作家の朝末健氏は、私の大学の先輩にあたります。(直接の面識はありませんが……)

二階堂先生もそうですが、芦辺先生も少女マンガにはお詳しいのでしょうか?
『殺人喜劇の13人』で、くらもちふさこの『おしゃべり階段』を「れっきとしたビルティングス
・ロマン(人格形成小説)じゃないか!」と書いてあるのを読み、私も速攻で『おしゃべり階段』
を買ってしまった経験があります。確かにあの作品はひとりの少女の成長を瑞々しい感性で描いた
傑作でしたね。

1544.そうですね 投稿者:弓納 悟  投稿日:10月26日(木)21時00分48秒

著者近影ですね。広辞苑で調べました(日本語ってむずかしー!)

わざわざありがとうございます。こうして見るとほんとに沢山ありますねぇ。
季節は秋、読書に燃え尽きます!(笑)

あの、芦辺さんってとても律儀な方なのですね。一ファンにここまで丁寧に返答してくれるなんて。なんだか申し訳なくなってきます(笑)忙しい時間を裂いての返答、ありがとうございます。また作品を読みましたら、何か書かせてもらいにきます!
(今日、書店へ2件行きましたが『モダン・シティ』しか置いておらず、しかも、それを綺麗に並べて、人目につくようにしてきました(笑)明日は友人に布教活動です(笑))
それでは、また。

1543.まだまだありますよ! 投稿者:田辺 正幸  投稿日:10月26日(木)20時38分15秒

芦辺先生、西村氏の作品はノンキャラクターものにも傑作が目白押しですよ。
アパルトヘイトに抗議する様々な国籍の青年たちが豪華客船をジャックする『ある朝 海に』
第二次大戦を背景に、和平工作に奔走する青年将校の姿を描いた壮大なスパイ小説『D機関情報』
国外脱出に情熱を燃やす混血青年を描いたサスペンス『脱出』
少数民族の悲劇を描いた『ハイビスカス殺人事件』『殺人者はオーロラを見た』(探偵役の若杉助
教授が渋い!)
そして、何と長島監督を始め実在の巨人軍選手を多数登場させた『消えた巨人軍』(あ、芦辺先生
は阪神ファンでしたか?)
若い頃はこれだけ多彩な作品を書いていた西村氏が、現在はトラベルミステリーだけに終始しているのは何とも寂しい気がします。
せめて左門字探偵シリーズだけでも復活させてほしい気がするのですが……。
ところで、『名探偵も楽じゃない』に登場する左門字京太郎は、左門字進探偵と血縁関係があるのでしょうか?

1542.数え上げたらきりがありませんが 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月26日(木)19時45分42秒

>弓納さん

 雪の山荘もしくは孤島もので、すでにこんなアイデアが『殺しの双曲線』『七人の証人』
 十津川警部(補)が異様にかっこよく、お話のスケールもでっかい『赤い帆船』『炎の墓標』
 左文字探偵が、ハリウッド風の奇想天外な陰謀に挑む『華麗なる誘拐』『盗まれた都市』
 社会派なのに(変な言い方ですが)読後感さわやかな『天使の傷痕』『四つの終止符』
 フランスに紹介されて評判を呼んだというパスティーシュ『名探偵が多すぎる』シリーズ。
 海が舞台の『消えたタンカー』『消えた乗組員』『発信人は死者』『伊豆七島殺人事件』
 列車ミステリー決定版なら『ミステリー列車が消えた』

 ――といったところでしょうか。

 ところでよく考えたら「著者近景」ではなく「近影」ではなかったろうか。

1541.ええ(驚き) 投稿者:弓納 悟  投稿日:10月26日(木)13時35分00秒

西村京太郎さんがトラベルミステリー以外を執筆なさっていたとは知りませんでした。正直、驚きました。そうなんですね。実は私の母が好きでよく読んでいるのは見かけていたのですが、手に取った事は今まで一度もないんです。恥ずかしいかな。子供の頃からその風景に見なれていると、それが当たり前の事のように感じていつの間にか興味が失われてしまっていたですね(それは私だけか) 慣れとは恐ろしい。

ところで、文庫版には、著者近景はないですよね? ハードカバーでもあまり見かけないですし。殆どノベルス版にしかないような。
著者近景は、ノベルス版についてる特典なんですしょうか(笑)
ということは、写真がみたくばノベルスを買えってことですね(笑)

1540.「異類五種」のこと 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月26日(木)00時47分59秒

 幻の短篇「異類五種」は、来年予定されている短篇集が実現すれば(←用心深い性格)、その中に「別冊幻想文学 クトゥルー倶楽部」に書いた作品や異形コレクション寄稿作などとともに収録される予定です。

1539.さ、さ、どうぞ手を上げとくれやす 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月26日(木)00時21分05秒

>桜波さん

 芝やんが先に答えてしまいましたが、そういうところは確かにありますな。黄昏の国は行ったならば、ちゃんと帰ってくるところがダイゴミであります。『殺13』は登場人物たちを作者が紹介しようとすると、その前に次々殺されてしまったので申し訳ないことでした。

>田辺正幸さん

(表題から続きます)同年輩の方から「先生」なんて呼んでいただいては申し訳ないです。いやー、そうでしたか。森江春策はリアルタイムでは年を取らせないことにしたので、あのストライキも作中では年代不詳ということにしてあるのですけどね。勤め人の人たちは大変だったでしょうけど、僕ら高校生にとっては何だか不思議な数日間でしたね。それを記しておきたくて「時計塔」を書きました。

 十沼京一作品集でしたか。かつては本当に考えましたね。というより、まだ僕自身がそんなには本格ミステリを書いていないころの「こんなにいろいろ書けたらなあ」という願望みたいなものでしたから、実際に書き続けるうちにいつしか失念していました。何とか生かしたいですね。「空中庭園殺人事件」は吉村達也さんが長編で書いちゃわれましたね。「蓄音機館の密室」……『蓄音機の館の殺人』……むむっ、誰かの目がキラーンと光る。

 あ、それとここの書き込みは自動改行しますので、行末に改行を打たなくてもOKです。僭越ながら直させていただきました。それはそうと、高校生の身に「幻影城」の680円(のち750円)はキツかったですよね(特に最初はビックリした。「SFマガジン」が420円ぐらいでしたし)。

1538.十沼京一作品集の刊行を! 投稿者:田辺 正幸  投稿日:10月25日(水)23時42分12秒

芦辺先生、とても丁寧なレスをいただき、ありがとうございます。
芦辺先生も「幻影城」の津井手郁輝氏の解説を読んで『ミデアンの井戸の七人の娘』の存在を知られたのですね。二十年以上も前の雑誌の一文から幻の作品を探し求める……。これこそ本格推理作品を発掘する醍醐味だと思います。
実は私、芦辺先生や二階堂先生と同じ、昭和三十年代前半生まれなのです。ですから先生のお書きになる作品に取り上げられる時事的な事件や社会風俗などは、私もリアルタイムで経験しているので、よくノスタルジックな気分に浸らせていただいています。『探偵宣言』の冒頭の「殺人喜劇の時計塔」で言及されている全国的な国鉄の無期限ストライキは、私も高校一年の時に経験しました。学校が臨時休校になったので、家で昼メロとして放送されていた天藤真原作・竹下景子主演の『手紙 殺しへの招待』を見ていた記憶がありますが……。

私の持っている『殺人喜劇の十三人』ハードカバー版の初版は1990年11月の刊行ですから、ちょうど10年が経過しているのですね。第1回鮎川賞受賞作品ということもあり、わくわくしながらページを繰ったのを覚えています。
そこで、『殺人喜劇の十三人』刊行10周年を記念して、作中で触れられている十沼京一の作品集を刊行していただけないでしょうか? 勿論全作品書き下ろしで……。
『空中庭園殺人事件』と『蓄音機館の密室』はぜひ読んでみたいのですが……。序文は勿論、森江春策氏にお願いしましょう。「早逝した天才ミステリ作家を悼む」というようなタイトルで……。
ところで、先生が本名で発表された『異類五種』は現在どうしたら読めるのでしょうか? 掲載誌を探しているのですが、中々見つからなくて……。『ミデアンの井戸の七人の娘』なみの「幻の傑作」になりつつあるようですね。

1537.おやおや 投稿者:芝やん  投稿日:10月25日(水)22時08分59秒

>芦辺さま
 おや、思い当たらぬとは意外な方かも。ならば私ごときが申し上げてもどうか。
 「都合がつけば」ということですので、当日お会いになればおわかりでしょうから。

>桜波さま
 小説は他人を黄昏に連れ去る技術にて自らが行って戻らぬとは書けぬものがなもし。

>弓納さま
 そりゃ、著者近景はまず見る主義ですな。みなさま、違うの?
 ちなみに仕事等でたまに写真も撮りますが、まあまあでしょう?>芦辺さま
 

1536.リスト追加です 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月25日(水)20時15分53秒

>かんとく
 随筆・評論の項で追加です。

● 真説ホームズ対ライヴァルズ
  『ミステリマガジン12月号』(早川書房・2000年12月1日付発行)

1535.「カメレオン」の芦辺特集は 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月25日(水)18時33分41秒

 先にご紹介した「別冊シャレード57」と並ぶ大変な力作ですので、ぜひみなさんに見ていただきたいものです。何か今の同志社ミス研諸君は遠慮深いので、この場を借りて宣伝させていただきます。

>弓納さん
 そう言ってもらえるとありがたいです。ただまあ、多彩でありいい意味で毎回読者を裏切りつつも、安定したレベルで作品を供給していきたいですね。そういう意味で、社会派推理、スパイ戦記、孤島伝奇、海洋アクション、実験的本格、そしてトラベルミステリーと変幻していきつつ、面白さを保ってこられた西村京太郎先生(講談社の応接室で一度だけお見かけしましたが……)は一つの目標ですね。

>芝やん
 あの人ってどの人ですか。今回招請を断わったあの人か、それとも例の問題発言のあの人か、白銀仮面をかぶっていつも黄昏に現われるあの人か、十×年前に南方で秘宝を発見しながら死んだはずのあの人か、まことに興味の尽きないものがありますな。

1534.我《黄昏の人》也 投稿者:桜波賢詞  投稿日:10月25日(水)17時15分09秒

『殺人喜劇の13人』読ませてもらいました。
なんだか、登場人物が将棋の駒になってるかんが否めないですね。
多すぎたと思います。
識別不可能でした。

私最近、自分が《黄昏の人》の部類に入る人間じゃないかと思います。
「うつし世は夢、夜の夢こそまこと」まさにそのような気がします。
《黄昏の人》なんでしょうかね。
自殺しなきゃ良いが……

1533.いえ、そんな事は。 投稿者:弓納 悟  投稿日:10月25日(水)12時26分49秒

こうして掲示板で応答してもらえるのは凄くいい方法だと思います。
ただ、少し、書き込む事に緊張してしまうだけで。
手紙やメールなども同じく緊張するとは思うのですが、やはり公にされてる形式の方が始めて書き込む場合は安心します。他の皆さんが書かれている書き込みが見えると、この掲示板はこういう雰囲気だから、こういう書き方が望ましい、とか自然と分りますし。それに力を得て、よし、書き込もう、とか僕のように思う人もいると思います。

一作ごとに違う作品を書く、凄いですね。
普段、本を買う時は確かに、この作家さんが書くのは大抵こういう作品で面白かったからまた買おうなどと思ってしまう節があります。けれど、それが続くと、ふと詰まらないと感じる時があるんですね。何か違う作品が読みたいと。だから、今度は違う作家を探してしまう。それのくり返しなんです。その点、一作ごとに違う作品なら、毎回毎回新しい驚きがあるわけですね。素晴らしいことだと思います。

芝やんさん>
写真にもこだわりがあるのですね(笑)
撮るのも、撮られるのも好きなのでしょうか?

長々と失礼しました。

1532.著者近景も違う 投稿者:芝やん  投稿日:10月25日(水)09時59分48秒

そりゃもう、一作ごとに、お写真もほとんど別人ですから(笑)

ところで、来月11日の公開講座(森奈津子先生の小説講座)来られますか?
めちゃくちゃお忙しいみたいですけど、どうもあの方も来られるそうなので。

1531.いらっしゃいませ、弓納さん 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月25日(水)00時47分08秒

>弓納 悟さん

 勇気をふるっての書き込み、ありがとうございます。やはり掲示板での応答という形式は、こっちにはラクでもROMの方々にはとっつきにくい面があるんでしょうか。そういえば僕自身、同業者のページではまず掲示板より日記を見るもんな。ここはかんとくのそそのかしに乗って随想ページ新設か? そんな話はともかく……。

 文庫版で『モダン・シティ』を読んでいただいたとのこと。半ば幻と化していたあの作品に新しい読者がついたというのはありがたいことです。あの作品の余韻はよく言われるのですが、あそこに描いた都市は他の小説の舞台とは違って、まもなく消えてなくなってしまうことが絶対に運命づけられているわけで、これは作者の権限をもってしてもどうにもならない。そのあたりの哀惜の念が出たのかもしれません。

 何かこう、一作ごとに全く違うものを書くのが作家だという考えがありまして、ついそうしてしまうのが、どうも今の時代の風潮とは違っているようです。たとえば僕らの子供のころ愛読した漫画家さんたちも、そうするのが普通だったわけです。ギャグ漫画一筋の赤塚不二夫さんも実に多彩な作品を描き分けておられますしね。ところが、今の漫画家はたった一本の漫画だけをえんえんと描いて終わる。小説家もそうなったのかもしれませんね。

 品揃えが悪いというよりも、僕の方の品揃わせが悪いのかも。くくー……

1530.もっと読みたい! 投稿者:弓納 悟  投稿日:10月24日(火)23時10分10秒

こんばんは。弓納 悟といいます。始めての書き込みです。
書き込みしていいのか、迷いに迷いましたが、勇気を出して書こうかと。
もし、駄目でしたら失礼しました(笑)削除して下さって結構です。

芦辺さんの作品は、まだ「殺人喜劇の13人」、「和時計の館の殺人」しか読んでいなかったのですが、
最近、発売された講談社文庫の「殺人喜劇のモダン・シティ」を読んで、はまりました。
久々に、じーんとくるミステリィを読んで、その日、一日余韻に浸ってぼぉーと過ごしてしまいました。
思い出すと未だに、じぃーんとするものがあります。
「殺人喜劇の13人」と、「和時計の館の殺人」と違うシリーズだからなのか、
全然、違う人が書いたような錯角に陥りました。書いた年代が違うのでしょうか?
芦辺さんは、こういう作品も書くのかと、素直に感心しました。失礼ですね(笑)
私が住んでいる所の書店は、品揃えが悪く、本がなかなか手に入りません。
これから、書店を歩き回って芦辺さんの作品を探すが日課になりそうです。

1529.やっと、13枚 投稿者:桜波賢詞  投稿日:10月24日(火)17時31分29秒

>芦辺さん

私、将来これで食って生きたいんですけどねぇ。
こんなんじゃムリかしら?
う〜ん、望みを捨てちゃいけませんよね。
でも、その望みは百万分の一くらいかなぁ?

1528.お知らせ 投稿者:日夏 杏子  投稿日:10月24日(火)17時09分05秒

 芦辺拓先生の全単行本収録作品コメント(共著は除いています)を含む豪華インタビュー、および、『怪人対名探偵』(今『怪人対二十面相』とうってしまいました。どういう頭をしているのやら)の特別ロング・インタビュー、それに芦辺先生の著作リストを含む同志社大学ミステリ研究会の雑誌『カメレオン』が、11月の末に発売されます。予価は500円です。インタビューが特にいいものになったと思われますので、ファンの方はぜひ購入なさってください。販売方法は、後日連絡させていただきます。

1527.いらっしゃいませ、田辺正幸さん 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月24日(火)01時28分54秒

 いやー、これはこれは。実は『絢爛たる殺人』のまえがきには「一年七か月ぶり」と書きましたが、実は前の『鯉沼家の悲劇』が出てから二年七か月もたっていたのですね。こんなにたっていたのかと呆れましたが、はるかに早く「ミデアン――」が載った本が出ていた可能性はないではないのです。しかし8000円とは恐ろしいことになっていますね。

 実は、僕も津井手氏の評論を読んで興味を引かれた口なのです。作品選択には非常に迷って、「加里岬の踊子」も候補に上がりました。今後とも、新しいミステリファンならびに創作を志すみなさんに、本格ミステリが達成し、しかしいつしか忘れられた高みを紹介したいと思っています。というわけで、『新・本格推理』『前夜祭』ともご健闘を期待しています。

1526.黙々と某長編執筆 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月24日(火)01時14分17秒

 ……の一日であります。これから「このミステリーがすごい!」のコメントを書きますが、どう書いたもんかな。

>日夏さん
 ワテも切実に希望していますのじゃ。講○社ノベルスに要求の声を!

>桜波さん
 どーです。小説家が職業として成り立つ理由がわかったでしょう。エッヘン(←いばるな)

>ランプさん
 名刺の携帯電話番号の隅に(呼)と書いてある。

1525.あと一年早ければ・・・・・・。 投稿者:田辺 正幸  投稿日:10月24日(火)01時02分10秒

芦辺先生、初めまして。二階堂先生のHPによくお邪魔している田辺と申します。
「本格推理マガジン 絢爛たる殺人」を先日購入したのですが……。
な、何と、あの幻の名作『ミデアンの井戸の七人の娘』が収録されている!
あ、芦辺編集長、何と罪作りなことを……。
今はなき探偵小説専門誌「幻影城」の78年4月号の岡村雄輔特集で、津井手郁輝氏の解説でこの
中編の存在を知った私は、八方手を尽くしてこの中編が掲載された『宝石』24年10月号を探
したのですが見つからず、半ば諦めていたのですが、たまたま昨年の暮れに新宿の伊勢丹で行わ
れた古書展でこの号を見つけ、大枚八千円で購入してしまったのです! ああ、まさかそれから
一年もしないうちに、こんな形で再録されるなんて……。
せめて、せめてあと一年早く「本格推理マガジン」が出てくれていたら……。
でも、リレー中編の『むかで横丁』を始め、他の収録作品も大変貴重なものばかりですから、充
分購入した甲斐はありました。
次回の「本格推理マガジン」には、ぜひ『加里岬の踊子』を加えてほしいですね。

実は私、鮎川先生が編集長をしていた時分の「本格推理」第14集に『我が友アンリ』という作
品を採用していただきました。そのご縁で、今回二階堂先生が編集長を勤める「新・本格推理」
にも、作品を応募させていただきました。「本格推理マガジン」ともども、今後の「本格推理」
シリーズの発展を期待しています。
私も非力ながら、「前夜祭」の解決編に挑戦してみるつもりです。さて、どんな珍解答になるや
ら……。
ブービー賞くらいがせきの山かも知れませんが、何とか頑張ってみます。

1524.別冊シャレード 投稿者:日夏 杏子  投稿日:10月23日(月)20時07分42秒

『別冊シャレード 芦辺拓特集号』の芦辺拓貼雑年譜は傑作ですね。名探偵Zの新作も楽しく読ませていただきました。名探偵Zの単行本化を切実に希望します。


1523.うへー 投稿者:桜波賢詞  投稿日:10月23日(月)18時17分15秒

>芦部さん

こんなにも原稿を埋める事がつらいとは思わなかった。
書いて、枚数を見てみるとまだ8枚。
なかなか、かせげない。
50枚までだけど、そんなにいかないんじゃないか……
ひー、第一章延ばしに延ばして3枚。
先は長い……

1522.(呼) 投稿者:アセチレン・ランプ  投稿日:10月23日(月)09時35分49秒

>芦辺先生

貧乏だから携帯電話は買えないのよ。
そう言えば、中学校三年生になるまで我が家には電話がなくて
生徒名簿の電話番号の横には(呼)** という文字がありました。

3軒向こうの**さんの家に電話をすると、呼び出してもらえるわけです。
うちからどこかに電話をするときには
50メートルほど離れたパン屋の公衆電話を使っていたような記憶が・・・
電話をするのはよほど緊急で重要な用件のときだけだったから
それでもよかったのですね。


1521.これはどうも 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月23日(月)00時26分20秒

>アセチレン・ランプ殿

 これはどうも、うれしいお言葉。でも定期券をなくしたなんて……(それより携帯電話早よ買うて)。
 小説を読んでて電車を乗り過ごしたのは、会社勤めをしていた当時、森村誠一氏の『銀の虚城(ホテル)』を手にしていたときですね。地下鉄御堂筋線の梅田で降り忘れただけではなく、中津を過ぎ、次の西中島南方へ向かう途中、車両が地上に出たので初めて気がつくという熱中ぶりでした。

>桜波さん

 健闘をお祈りしてます。プロットという難関を越えたら、あとは書くだけ(それもしんといですけど)。楽しみにしております。なお「殺人喜劇の前夜祭」のラストからつながる館ものはこれから書くのです。ここの掲示板でも言及した、「森江春策、神津恭介するの巻」になりそうです。どうか気長にお待ちください。

1520.執筆 投稿者:桜波賢詞  投稿日:10月22日(日)18時31分59秒

>芦辺さん

はい、頑張らせていただきます。
もう、プロットは出来てるんですよ。
後は書くだけです。それが一番の難所。

ところで『前夜祭』で言うところの“館”とはどの事件なのでしょうか?

1519.「絢爛たる殺人」読了 投稿者:アセチレン・ランプ  投稿日:10月22日(日)13時21分39秒

いやあ面白かった
おかげで地下鉄で三回降りそこなって
最後は定期券まで忘れてきてしまいました

芦辺ワールドの胎道めぐりをした気分

1518.名探偵Z 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月21日(土)17時51分12秒

>二階堂さん

 おホメにあずかりうれしき限り。こりゃやっぱり、どこかで単行本化せんとなあ……。何か教え子の進路に苦慮してる先生みたいですが。

1517.名探偵Z 投稿者:二階堂黎人  投稿日:10月21日(土)15時54分33秒

名探偵Zの新作を読みました。第2話と第5話が逆説的なオチで最高でした。

http://homepage1.nifty.com/NIKAIDOU/index.html


1516.こんなところに更新記録 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月21日(土)12時11分40秒

>たれきゅん嬢

 藤田香さんのHP「FUJITA SCALE 5」をさっそくリンク集に加えていただいてありがとう。いつもながらすまんです。いつぞやは名物・味噌キャラメルもいただいたし。

1515.藤田香さんの『地底獣国の殺人』イラスト 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月21日(土)00時33分06秒

……が下記で見られます。甲影会の「別冊シャレード57 芦辺拓特集2」に提供してくださったものにトーンが加わったバージョンです。素晴らしい! あのトンデモな世界をよくも描いてくださった。ぜひみなさんも見に行ってください。なおこの他のページにも素晴らしいイラストがいっぱいです。

http://www.zephyr.dti.ne.jp/%7Ehirame/gallery/other/novel01.html


1514.ほら、やっぱり 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月21日(土)00時24分22秒

(表題より続く)……濃すぎましたか。まあ、僕も自分のワカラン話題を濃ぉーくやられるとつらいものがありますので、今後は反省します>ふくしまさん、桜波さん

『絢爛たる殺人』の実験的でありつつ王道な本格が、現代のミステリ読者にどう受け取られるか興味津々なのです。ぜひご感想をば。

 桜波さんの『名探偵博覧会』ご感想に感謝。まさに一編ずつについて読者と面白さやネタ割れについ攻防戦を繰り広げ、その星取表を見せてもらったようなもので実に興味深かったものです。この作品集ほど好みの分かれるものは珍しく、「空中の賊」と「七つの心――」をベストに挙げる人々もおられたのにはブッ飛びましたが。

『前夜祭』解決篇はぜひ挑んでみてください。ここだけの話、普通の犯人当てと違って、あの企画は応募するまでが大変なので、そこさえ乗り越えられれば狙い目ですよ。長文のご感想、本当にありがとうこざいました。もうあんなコールタールみたいに濃厚なのは返上して、これからはお白湯(さゆ)のように淡泊な味わいのページを目指します。

1513.私も実は… 投稿者:ふくしまりえ  投稿日:10月20日(金)23時54分47秒

あまりついて行ってないんですよ、濃い話。知っているものが登場して思わず反応していたら、芦辺先生が『森江春策片岡千恵蔵化計画』を…。どう反応していいのかわかりません(笑)。ですが、その計画はなにやら面白そうでもありますね。>芦辺先生

現在、『殺人喜劇のモダン・シティ』読んでおります。いつもながら読書ペースが遅いですが、『絢爛たる殺人』も購入して参りましたので、ゆっくり読ませていただきます。

1512.感想文 投稿者:桜波賢詞  投稿日:10月20日(金)21時56分32秒

濃い話でついて行けそうにないです。はい。

それでは、調子に乗って感想文を。
『真説ルパン――』
まず、表題作は聖典に勝る面白さ!お世辞じゃありませんからね。
現在、ホームズの聖典を読んでる妹にも紹介しときました。
面白かったです。正直な感想。
『大君殺人事件』最後にあの落ちとは……予想だにしていませんでした。
“思考機械”ぐらいで終わると思ってたのに。
『ホテル・ミカド』k・kはばれますは……予想通りでした。
でも、本当にこんなお話だったら良いな、と思いました。
k・kの最初の事件にふさわしい物でした。
『黄昏』乱歩物あまり読んでない私でも、黄昏の世界に入る事が出来ました。
最後の落ち良いですね。
『田所警部』正直に田所警部に花束を渡したいですね。
本典読んでないから辛かった。
『七つ』う〜ん、いまいちだったかなぁ。
変わりすぎて、ついて行けなかったです。どっちかと言うと、長編向きでは?
『空中の賊』全然読めませんでした……抵抗ありまくり。
唯一読んでません。すみません。
『百六十年』森江探偵に花束を!(笑)(OE理論にもかなってますし)
不思議なお話でしたが、“新・モルグ街の殺人”にふさわしい話だったと思います。

『探偵博覧会U』楽しみにしてます。
知ってる探偵の名前だけなら、誰にも負けない自信のある私は楽しみです。(あまり本典を読まないんですよ、悪い男ですね)

『堕天使』“11人リレー小説”と言う売り文句に、素直に食いついた私ですが、面白かったです。
売り文句に匹敵するほどのスケールの事件でしたね。それを、日本の探偵を代表して森江探偵が行くとは、ちょっとおいしすぎません?(笑)
でも、ちょっとグロテクスは苦手です……
“堕天使”また復活して欲しいですね。今度は、各レギュラー探偵と対決を望みます。
≪謎譚亭≫の方々、楽しい皆さんで。結構こういうノリ好きです。

実は『前夜祭』も読んでます。
さすが森江探偵!それを見破るとは。
芦辺さん大丈夫ですか?(笑)
ところで“館”の事件とは?『和時計の館』じゃないですよね?まだ、全然読んでないもので。是非教えてください。

実は読者参加企画。ノル気でいます。
もし掲載されたら、是非読んで下さい。
私の処女作となります。(掲載されればですが……)
桜波賢哉(サクラミケンヤ)執筆上最初の事件です。
芦部さんも、角川MEの方の掲示板にも来て下さい。
北森さんはたまにきますけど、最近来なくなりましたね。

長々とでしゃばってしまってすいません。
長くなりすぎました。
今度からは、なるべく短く行きたいと思いますんで。よろしくお願いします。

1511.いらっしゃいませ、桜波さん! 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月20日(金)18時15分04秒

>桜波賢詞さん

 どうもよくおいでくださいました。つい調子に乗りまして多羅尾伴内だのアンドリュー星野だのと、濃い話にふけっているところで、書き込みにくかったのではないでしょうか。そこへもってきて、森江春策片岡千恵蔵化計画だなんて……。

 ともあれ『怪人対名探偵』がお気に召したようでうれしい限りです。ちょうど今、新作の第6章を書き終えて、ちょっと資料検索のためにネットを覗いたところ、桜波さんの書き込みを発見して大いに元気が出た次第。『真説ルパン――』『堕天使』のご感想もぜひよろしく。それ以外でも気軽に書き込んでやってください。

1510.初めまして。 投稿者:桜波賢詞  投稿日:10月20日(金)16時04分23秒

『怪人対名探偵』を読んで、森江探偵のファンになりました。
『新説 ルパン対ホームズ』『堕天使殺人事件』もよませてもらいました。
いま、『殺人喜劇の13人』を読んでいます。

1509.千恵蔵の探偵映画のことなど 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月20日(金)00時18分30秒

>ふくしまりえさん

 そうなんですよ。というのは「片目の魔王」で多羅尾伴内が差し出した名刺に「神戸市入舟町」とか書いてあったんです。出てくる警察もいつもの「警視庁」ではなく「市警本部」だし(自治体警察時代の話なのです)。これはほとんどの作品が東映の東京撮影所で撮られたのに、「片目の魔王」だけは京都製作(と、あるデータベースには書いてあるのですが、あそこは誤字と誤記の巣窟なのでちょっと眉唾)だからかもしれません。でも、バックにちらっと写った朝日新聞は東京本社のような気もするんですが……。

 なお、「七つの顔」「十三の眼」「二十一の指紋」「三十三の足跡」(昭和21−23年、大映京都)はキネマ倶楽部からビデオになっていますが、一本9000ナンボで高い! 最初の二つは学生時代、名画座で見ました。なお東映に移っての「片目の魔王」「曲馬団の魔王」「隼の魔王」「復讐の七仮面」「戦慄の七仮面」「十三の魔王」「七つの顔の男だぜ」(昭和28−35年)は東映ビデオから4000円弱で出ているようです。こちらは昔、最後の二作を名画座やテレビで見ました。

 あと、姉妹編ともいうべき金田一耕助シリーズ「三本指の男」「獄門島」「獄門島 解明篇」「八ツ墓村」「悪魔が来りて笛を吹く」「犬神家の謎 悪魔は踊る」「三つ首塔」(昭和22−31年、東横−東映)も一部しか見たことがないので、何とかしてほしいです(たぷん無理と思いますが)。

 これらの面白みは、ソフト帽に背広に拳銃という千恵蔵の珍妙な探偵スタイルもさることながら、乱歩の通俗長編や横溝の土俗もののエッセンスをぐっと泥臭く押し出して、駄菓子屋の店先か村芝居の小屋みたいにとっちらかしたところにあって、何かその辺が好きなのです。次なるは森江春策片岡千恵蔵化計画か!?

 ところで今日、東宝映画「100発100中」のLD(どんどん少なくなっているらしいし、この作品はビデオはないので思い切って注文したもの)が届いたのでさっそく見ました。都筑道夫氏の脚本(共同脚本・岡本喜八)によるアクション・コメディで、国際捜査官or殺し屋のキザな主人公・アンドリュー星野に宝田明(保瀬警部のルーツ?)が扮するもので、なるほどまるっきりハリウッド調の活劇映画でした。さすが都筑氏脚本だけあってアイデアも斬新。

 でも、全体的な出来栄えや面白さとなると、うーん……。『暗殺教程』などの小説と比してはもちろん、『都筑道夫ドラマランド』に収録された原シナリオを読んだときの方がずっと楽しかった気がします。やっぱり活字が一番ですね。こんなに楽しめるものってほかにないや。

1508.ええっ!?神戸ですか? 投稿者:ふくしまりえ  投稿日:10月19日(木)18時52分13秒

私も多羅尾伴内についてはそれほど詳しくないので、少々調べてみました。そもそもは戦後GHQがチャンバラ映画を禁止したことで、新しいヒーローとして名探偵・多羅尾伴内が生まれたのですね。昭和22年大映の『七つの顔』で登場し、『十三の眼』『二十一の指紋』『三十三の足跡』と続き、その後東映で『片目の魔王』『多羅尾伴内シリーズ 曲馬団の魔王』などがシリーズで続いたようです。調べた限りでは11作品くらいあるようでした。私が観たのは『多羅尾伴内 七つの顔の男だぜ』(60年作品)というシリーズ最後の作品です。

調べてみて爆笑だったのが、以下のHP。こんな作品が実在したなら、ぜひとも見てみたかった…と思うのは、私だけでしょうか。

http://www5.so-net.ne.jp/cinet/colum/hola/990226.html


1507.Re:多羅尾伴内! 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月19日(木)00時20分27秒

>ふくしまりえさん

 多羅尾伴内シリーズについて、ご存じない方々への紹介も含め、長文を書き込もうとしたらうまくいかず、しかもその後画面がフリーズして全部パーになってしまい、いま放心状態なので熱くあのシリーズ、ならびに同じ千恵蔵による金田一耕助シリーズについて語ることができません。うくく……。なお、こないだ買ったのは東映によるセルビデオの一つ「片目の魔王」という作品でした。ふーん、多羅尾伴内って神戸に住んでいたのか……って、ええっ!?

>まゆみさん

 ご感想ありがとうございます。うーむ、『名探偵博覧会U』はいつになりますことか。ああいうのをやらせてくれる雑誌媒体が少ないので、作品ストックがしにくいのです。「フレンチ警部と雷鳴の城」とか「旗本退屈男・謎の絡繰富士」とか題名はできているのですが。

1506.真説 ルパン対ホームズ 投稿者:まゆみ  投稿日:10月18日(水)23時37分39秒

読了しました。
西日のさす小学校の図書館で、ルパンやらホームズやらを
借り出した日々を思い出しました。

「真説 鬼貫警部VS星影探偵」も熱烈希望です。いつか、ぜひ♪

うなミスのお話を拝読していたら、竹葉亭のうなぎを食べたくなりました〜。

1505.多羅尾伴内! 投稿者:ふくしまりえ  投稿日:10月18日(水)19時54分03秒

お久しぶりです。最近ROMばかりでしたが、思わず反応してしまいました。

>芦辺先生
片岡千恵蔵主演の“七つの顔の男・多羅尾伴内”、私も好きです。千恵蔵ファンの友人に以前見せてもらったのですが、かなり笑えました。あれは映像でやるのは無理な感じですよね(そこが笑えるような気も)。あれを創作に生かすとなると、うーん、面白そうです。変装しまくる森江さん、楽しそうです〜。

『堕天使殺人事件』ようやく読みました。ラストをお書きになるのは確かに大変だなあと思いましたが、あの展開であの結末!…非常に楽しませていただきました。
ところで、あの作品を読んだ友人が、森江さんのことを結構気に入ったと言っておりました。段々森江さんも支持者が増えつつあるようですね。

1504.「別冊シャレード57号・芦辺拓特集2」出来! 投稿者:芦辺 拓  投稿日:10月18日(水)15時54分56秒

 本日届きました。ご協力いただいた方々に感謝感謝! とりあげていただいたうれしさに
いろいろお節介をしたせいか、144頁と分厚いものになってしまいました。中身には大大大満足ですが、割高で売りにくいのではないかと心配です。コミケなどでお見かけになったら、どうかよろしくお願いします。

 というわけで、著作リストに以下の項目を追加していただくこととなりました>かんとく

38. 名探偵Zの暴走推理 (名探偵Zシリーズ短編・3)
(怪物質オバハニウム/殺意は鉄路を駆ける/天邪鬼な墜落/とても社会派な犯罪)
 1) 『別冊シャレード57号・芦辺拓特集2』(甲影会・1996年10月8日付発行)

 『別冊――』の方が『変化 妖かしの宴2』より奥付が古いので、「少年は怪人を夢見る」を通し番号39とし、その前に上記の項目を挿入してください。

1503.せっかくシャバに帰ってきたのに 投稿者:ゆきりん  投稿日:10月18日(水)11時12分35秒

また監獄に入れるおつもりですか>芦辺さん(笑)

うなぎ書房のご説明ありがとうございます。
演芸の本が中心ですか。なるほど。
「うなミス」ってかわいいですね〜。
これからどんどんミステリーが出るといいですね。

>かんとく
 お手数おかけしました。お返事しました。
 (もうとっくに着いているとは思いますが)

1502.自己申告 投稿者:かんとく  投稿日:10月18日(水)03時02分52秒

 115枚……漸くお話自体が折り返しというところでしょうか。中盤あれこれと妨害が入ったり私自身怠けたりだったので、流石にぼちぼちやばいです。月末必着の締切、下限が200枚で、普段のペースが保てれば長篇として扱って貰える分量にはなりますが、果たして終わるのかどうか。兎に角、明日からは本格的に潜ろうかと考えております……知り合いの誰かの台詞みたいで非常に信憑性が低いですが。
 しかし、だからと言って負担は気にされる必要はありません>芦辺さん。自分のついでもありますし、10月中は暫定的な仕様でお届けすることになってしまいますが、11月以降にデザインを整えるという形で今から始めることは可能です。というわけで、そのつもりがありましたらメール下さい。あくまで暫定的な形にはなりますがちゃんと対処させていただきますので。
 途中から大半の方には意味不明の内容になりましたが、「そのうちわかります」ということで御容赦下さい。遅くとも11月中には何とか。
 さ、兎に角寝るべ……


1501.動作確認致しました 投稿者:有坂はやせ  投稿日:10月18日(水)00時54分16秒

こんにちは。この前は弊HPへ書き込みを頂きまして、有難うございますた。
前に先生が「バナーを変えたい」と言ったようなことを仰っていたのでLinkページを見に行きましたところ、偶然発見してしまいました弊HPへのLink!!吃驚しました。
なので早速動作確認させていただきました。でもいいのでしょうか…うちみたいなところへ相互Linkしていただけるなんて…。

http://www.scn-net.ne.jp/~f-s/top.htm


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